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BDへの“こだわり”が詰まったソニー「BDZ-X95」(後編)BD/DVDレコーダー特集(1/5 ページ)

» 2008年10月28日 20時20分 公開
[坪山博貴,ITmedia]

 前回に続き、ソニーのBlu-ray Discレコーダー新製品「BDZ-X95」の詳細なレビューをお届けしよう。今回は編集機能から録画画質、ネットワーク機能などを取り上げる。

photo 「BDZ-X95」

ツボを押さえた編集機能

 BDZ-X95の編集機能は「A-B消去」(部分カット)、「番組分割」「番組結合」、チャプターベースの「分割」「前と結合」「消去」と、現在のBD/DVDレコーダーとしては“ほぼフルスペック”だ。プレイリストは、複数の録画番組を組み合わせ、1番組あたり最大50シーンを指定して作成できる。編集作業の際は、XMB(クロス・メディアバー)から連想するような軽快さはないが、大きなストレスを感じることもなかった。

photophoto 編集は録画番組一覧から「オプション」「設定/編集」で呼び出す。プレイリストの作成以外は録画番組単位の作業なので、操作体系としても不自然さはない
photophoto これは「A-B消去」、いわゆる部分カットだ。不要部分の範囲を指定して順次カット作業を行うタイプだが、作業は繰り返し行うことができる。チャプタージャンプなども有効なので、「おまかせチャプター」を併用すればCMカットなどはかなり楽に行える
photophoto チャプター編集は、前後のチャプターの時間を確認しながら作業できる。映像をフルサイズで確認しながら行える点は従来からの同社製品の特徴だ。複数のシーンをまとめて消去することもできる
photo プレイリストはチャプターベースではなく、録画番組丸ごと、もしくは複数を部分指定して作成する。もっとも、部分指定時にはチャプタージャンプが利用できるのでとくに不便はなく、むしろチャプターを作成しなくても自由にプレイリストを作成できるともいえる

 パナソニック製品に対する機能的なメリットは、番組結合(タイトル結合)ができる点だ。あまり使い道がないと思う人もいるかもしれないが、チャプター単位あるいはプレイリストによるダビングが行えない製品の場合、確実に存在意義はある。例えば、番組分割して録画番組の一部分だけを(ダビング後に編集ができない)ライトワンスメディアにダビングしてから再び1つの録画番組に戻すことができるし(結合部分が完全に元に戻らない可能性もあるが)、複数の録画番組からビデオクリップやCMなどを集めて1つの録画番組としてダビングする場合にも有効だ。実際、本機やパナソニックの新モデルでは、チャプター単位のダビングやプレイリストのダビング(本機はコピー制御された録画番組のみ)はできないのだ。

photo 番組結合は一覧から結合したい順に録画番組を選択していく。日々放送される短めの録画番組を1週間分まとめてしまう、なんて使い道もあるだろう

 一方、コピー制御された録画番組(つまり、ほとんどのデジタル放送録画)を含むプレイリストをダビングできない点も相変わらず。またHDD内での録画モード変換ダビングもサポートしない。ダビング回数の管理など面倒な部分はあると思うが、プレイリストのダビングはサポートしてほしかった。こうした機能を望んでいるのが一部のユーザーにすぎないのも分かるのだが、CMカット1つとっても部分消去はやり直しがきかない。プレイリストで本編だけダビングするようになれば、ダビング残回数の範囲内でやり直しがきくのだ。

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