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「XDE」の分かりやすい効果――東芝「SD-XDE1」(1/2 ページ)

» 2008年11月01日 06時23分 公開
[芹澤隆徳,ITmedia]
photo 東芝「SD-XDE1」。北米では「XD-E500」という型番で8月に発売されており、国内でも11月中旬には店頭に並ぶ見込みだ

 東芝の「SD-XDE1」は、「XDE」(eXtended Detail Enhancement)と呼ばれる新しい映像処理回路を搭載したDVDプレーヤー。実売1万円台半ばという低価格製品ながら、DVDをハイビジョンに迫る高精細な映像で再生するという。ハイビジョンテレビを購入したはいいが、手持ちのDVDを再生して、その画質にがっかりした経験のある人には注目のプレーヤーだ。

 XDEは、画素判定型の三次元I/P変換、アップスケーリング、三次元DNR、適用型エッジエンハンスメントなどの処理を統合的に制御するアルゴリズムを用いた複合映像処理技術。いわば、既存のアップスケール&アップコンバート技術を進化させたもので、超解像技術などとは基本的に異なる。

 XDEの効果を検証する前に、まずは外観をチェックしていこう。SD-XDE1は、奥行き方向が大胆にカットされているのが特徴で、持ち上げてみるとかなり軽い。全体的な造りは“価格相応”といった印象だ。それでも横幅を一般的なAV機器と同じ43センチとし、前から見るとインシュレーターっぽく見える足部など、AVラックに入れた際に調和を崩さない程度の見栄えは確保している。

 外形寸法は430(幅)×198(奥行き)×50(高さ)ミリ。重量は1.5キログラム。動作中はフロントパネル中央の「XDE」ロゴが白く点灯する。

photophoto 動作中はフロントパネル中央の「XDE」ロゴが白く点灯する(左)。

 DVDドライブは、DVDビデオのほか、DVD-R/-RWの再生に対応し、1080/24p出力もサポートしている。もちろんCPRMやVRフォーマットの再生も可能。デジタル放送を録画したDVDメディアも視聴できる。また、DivXやJPEGの再生をサポートするためにネットワークメディアプレーヤーなどに使われるマルチデコードチップを搭載しているようで、カタログには記載されていないがMP3なども再生できた。

 映像出力は、HDMI、コンポーネント、S映像、コンポジットを各1系統装備。アップコンバート機能により、HDMI接続ならDVDビデオソフトの映像を1080/60pや1080/24pで出力できる。音声出力は、光デジタル、同軸デジタルを各1系統とコンポジットを備えた。

 さて、注目のXDE。東芝のDVDレコーダー「VARDIA」新ラインアップにも搭載されているが、VARDIAでは動作モードが「シャープ」に限られているのに対し、プレーヤーのSD-XDE1には「シャープ」「カラー」「コントラスト」という3つのモードが用意された。これは「プレーヤーならではの付加価値」(同社)ということだが、つまりXDEの本質は「シャープ」だ。発表記事でも触れているが、アップスケール後のエッジ強調を高い精度で行うのがXDE最大の特徴。エッジとノイズを区別して、エッジだけを強調するため、周辺輪郭をきりっとさせつつノイズの少ない映像が作り出せるという。

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