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お勧めタイトルも紹介:新たな高音質CD、「Blu-spec CD」を聴き比べる (1/2)

高音質再生を実現する新しいCD「Blu-spec CD」の技術説明会を兼ねた試聴会が、都内のSME乃木坂スタジオで催された。同時にサンプル盤も入手することができたので、Blu-spec CDの実体とそのサウンドについて迫ってみよう。

photo 「Blu-spec CD」のサンプル。Blue Laser Diodeによる超精密カッティングに加えて光ファイバーを活用した品質向上も行われている

 ソニー・ミュージックエンタテインメント(以下、SME)より、高音質再生を実現する新しいCD「Blu-spec CD」が発表された(→発表記事)。SACDのように専用プレーヤーを必要とせず、一般的なCDプレーヤーでの再生できる“普通”のCDでありながら、Blu-rayディスクに活用されるいくつかの技術を反映させることで、再生時のジッターを大幅に低減。これまでのCDとは格段の高音質を実現しているという。

 先日、技術説明会を兼ねた試聴会が、都内のSME乃木坂スタジオで催された。同時にサンプル盤も入手することができたので、Blu-spec CDの実体とそのサウンドについて迫ってみよう。

 まずは、Blu-spec CDの技術的なアドバンテージから紹介しよう。

 Blu-spec CDは、一般的なCDとまったく同じCDDA規格に準拠しているため、一般的なCDプレーヤーで再生することができる。ただしその製造過程やマテリアルに工夫を凝らすことで、CDの持つ実力を最大限に発揮、高い音質を獲得しているという。こういった手段を用いた製品としては、すでにSHM-CDやHQCDなどが存在しており、「CDでありながら高音質」という基本は前出の2者と同じだ。ではどういった違いやアドバンテージがあるのだろう。それはズバリ、スタンパーのカッティングから高度な技術力を反映している点だ。

 CDなどの光ディスク系メディアは、マスター音源からスタンパーと呼ばれる型(かた)を作成し、それをポリカーボネートの円盤にポンと型押したのち、反射面を塗布して製品が完成する。実はこの光ディスクの製造工程において、スタンパーの精度とポリカーボネートの質が最終的なクオリティーを大きく左右する。

 Blu-spec CDでは、Blu-ray Discの製造で培った「Blue Laser Diode」(ブルー レーザー ダイオード)カッティングにより極微細加工を実現。マスター音源の信号をゆがみや狂いを抑えつつ高精度に反映する。同時にポリカーボネートもBlu-ray Discとおなじ高分子素材を採用することで、スタンパーに刻まれたピットを正確に転写できるという。

photo Blue Laser Diode単体(左)とBlu-spec CDに採用されたBlue Laser Diode+光ファイバー方式(右)のビームプロファイル比較。ビーム品質が向上している
photo 従来品と高分子ポリカーボネートによるビット品質の違い。従来品はエッジ部分が平滑でないためジッターの発生源となってしまうことがあったという

 もちろんSHM-CDなどでもスタンパーの精度向上は図られているが、ここまでのこだわりを持って製造されているのはBlu-spec CDがはじめて。CDと同じサイズで約35倍のデータ量を持つBlu-ray Discを手がけるSMEならではのアドバンテージだろう。

photo 提供してもらったBlu-spec CDサンプル盤の記録面。このように見かけ上は大きな違いが感じられないのは、ほかの高音質CDと同じ

 ちなみにラインアップに関しては、現在のところ12月24日に第1弾として60タイトル、1月に第2弾として20タイトルの発売が決定している。それらはクラシックやジャズ、ロックなど名盤のリプレースが中心となっているが、今後は新譜に対しても積極的に展開する計画もあるという。

 またBlu-spec CDはSMEだけで使用する規格とはせず、他レーベルに対しても広く採用をアピールしていくとのこと。まだ具体的に採用を決定したレーベルは公表されていないが、高音質ディスクがメーカーの隔たりなく広がってくれるのは、いち音楽ファンとしてうれしい限りだ。

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