さまざまなBD ROMを本機で再生してみたが、なかでもそのパフォーマンスのすごさに感激したのが、本日発売の映画ソフト「ダークナイト」である。
「ダークナイト」は、2005年の「バットマン・ビギンズ」に続いてクリストファー・ノーランが監督を務めた新生バットマン・シリーズの第2弾。人間性とは何かを問う非常にシリアスな映画で、あのアメリカで空前の大ヒットを飛ばしたということが信じられないくらい暗く、重い映画である。
“悪の権化”ジョーカーを演じたヒース・レジャーの怪演が大きな話題となったが、確かにその鬼気迫るジョーカーぶりは圧倒的で、誰もが彼の一挙手一投足に最後まで目を離すことができないのではないかと思う。本作撮影終了後にヒース・レジャーは28歳で急逝するが、ジョーカーを演じたことと彼の死が無関係だとは誰も断言できないだろう。
まず冒頭の6分間に渡る銀行強盗シーンの緊迫感が凄い。スムーズに動き回るカメラがとらえたジョーカーのキレのある動きに映画ならではの官能性を感じるが、このシークエンスは超大画面映画「アイマックス」用フィルムで収録されたという。確かにBD版でこのシーンを本機で観ても、その高精細映像の魅力は際立っていると思う。
また、本作は黒の表現力と暗部のディティール描写が厳しく問われる作品。最新プロジェクターに比べて、そこが少し見劣りするようになったか? と思えるわが家のVW200で見ても、艶やかな黒とよく粘る暗部の階調表現力が確認でき、痛快な気分を味わった。
本BD ROMにはドルビーTrue HDの5.1チャンネル音声が収録されているが、本機LX-91で聴くそのサラウンドサウンドは、とても痛い。効果音の1つ1つにバットマンの苦悩やジョーカーのねじれた欲望の炎が張り付けられていることが分かり、見終えた後、しばらくぼうぜんとして、いすから立ち上がることができなかったほどである。
年末になってこんな凄い映画BDをこんなすごいBDプレーヤーで観ることができるとは。2009年がますます楽しみになってきた。
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