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セガトイズの「ホームスター」に廉価な“Ver.2”や天球儀が登場トイフォーラム2009

» 2009年01月15日 10時23分 公開
[芹澤隆徳,ITmedia]

 セガトイズは、1月14日に開幕した玩具合同商談会「トイフォーラム2009」で家庭用プラネタリウム「HOMESTAR」(以下、ホームスター)シリーズの新しい展開を明らかにした。メインストリームの「ホームスター PRO」に廉価なVer.2をラインアップするほか、新たに天球儀「ホームスター GLOBE」を発売する。

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 2009年は、ユネスコと国際天文学連合が定めた“世界天文年”。ガリレオ・ガリレイが初めて天体望遠鏡を用いて天体観測を行ってからちょうど400年目の節目にあたることを記念して、さまざまなイベントが企画されている。また7月には皆既日食、8月には18年に一度の土星環消失、年末には日本人宇宙飛行士の野口聡一さんが国際宇宙ステーション滞在のために宇宙へ向かうなど、天文の話題には事欠かない。ファンのみならず、日本中で天文に対する関心が高まる時期だという。

 セガトイズでホームスターシリーズを統括するホームエンタテイメントマーケティング部の金井康則部長は、「昨年12月に発売した上位機、ホームスター EXTRAは6万900円という価格にもかかわらず、期待を超える販売実績を記録しました。われわれは従来のホームスター PROユーザーが購入してくれると予測していたのですが、ふたを明けてみたら6割以上が新規のユーザー。とはいえ、すそ野を広げるのはやはり、3万円を切る価格のホームスター PROでしょう。今年はPROベースのコストダウンモデル“2nd Edition”で新規ユーザーに訴求したいです」と話す。

photophoto 「ホームスター PRO 2nd Edition」。ハードウェアは従来のPROと変わらない

 「ホームスター PRO 2nd Edition」のハードウェアは従来のPROと変わらない。ただ、量産効果によるコストダウンに加え、付属の原板をPROの「カラー原板3枚」から「カラー1枚+モノクロ2枚」に変更したことで、従来よりも約6000円安い2万3625円を実現した。「ユーザーアンケートを見ると、寝る前に星を眺めるケースが多く、モノクロ原板のほうが目に優しく“長く見ていられる”という声が多かった。ならばコストの高いカラー原板を減らして購入しやすい価格にしようと」(同氏)。

 なお、2nd Editionに付属するカラー原板は、1枚に月、地球、恒星が描かれた新バージョンとなる。限られたスペースに複数の要素を詰め込んでいるため、回転させると月と地球が同時に見えてしまうのは“ご愛敬”だが、静止状態なら美しい月や地球をカラーで堪能できるという。発売は4月23日を予定している。

photo 「ホームスター GLOBE」

 一方の「ホームスター GLOBE」は、500万個もの星空を再現した天球儀だ。デザインは従来シリーズと同様、ギネス認定のプラネタリウム・クリエイターとして知られる大平貴之氏が担当。手前のスコープから中をのぞくと惑星などの美しいグラフィックを見ることができる機能も加えた。「天球儀は(投映する)プラネタリウムとはまた違った製品ですが、以前ホームスター Spaを発売したとき、女性の方がお風呂で利用するために購入してくれるケースが多かったんです。新しいシチュエーションを提供すると利用する人も変わる。そこで今回は、天文の学習という要素を盛りこみ、お子さんをはじめとする新しいユーザー層を開拓できればいいと考えています」(同氏)。

 ホームスター GLOBEの価格は5775円。6月18日に発売予定だ。なお、セガトイズでは国際天文年を記念して6月からホームスターシリーズのキャンペーンを行う。具体的には、商品に大平氏による解説CDを添付するほか、天文年を記念した特別バージョンも企画中だという。

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