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ソニー、ICレコーダー「SXシリーズ」をモデルチェンジ音楽ファンのためのリニアPCM録音

» 2009年01月21日 14時05分 公開
[芹澤隆徳,ITmedia]

 ソニーは1月22日、ICレコーダー「SXシリーズ」のモデルチェンジを発表した。内蔵メモリの容量によって2モデルをラインアップ。いずれもオープンプライスで2月に発売する予定だ。店頭想定価格は、2Gバイトの「ICD-SX800」が2万円前後、4Gバイトの「ICD-SX900」は2万5000円前後。

photo 新しいSXシリーズ。ボディーカラーは、2Gバイトの「ICD-SX800」がシルバー、4Gバイトの「ICD-SX900」はダークシルバー

 新しいSXシリーズは、マイクを本体から独立させたセパレートデザインを採用。独立したユニットに3つのマイクを備えた。このうち新開発のステレオマイクは従来機「SX78/88」と比較してS/N比を約10db改善しており、ノイズレベルが約3分の1になったという。またユニット中央の指向性マイクも6ミリ径から10ミリ径へとパワーアップ。感度がー37dBSPLと従来機の約3倍になった。

photophoto トリプルマイクの構造と正面から見たところ。外部マイクの接続端子もついている
photophotophoto 液晶画面はバックライト付き。USB端子はPCとの接続に加え、充電にも対応している

 音声フォーマットは、非圧縮のリニアPCMをはじめ、汎用性の高いMP3、長時間録音用の独自コーデック「LPEC」の3種類に対応。リニアPCMではCDと同等の44.1kHz/16ビット、および22.05kHz/16ビットを選択できる。付属の単四形ニッケル水素充電池×2本で最長22時間の録音が可能だ。

 録音モードには、音声メモなど近距離録音に適した「口述」、打ち合わせや会議に合わせた「会議」、「マニュアル」に加え、新たに広い講演会場などに適した「高感度」と楽器の生演奏に最適化された「音楽」を追加。音楽では、内蔵マイクの周波数特性や録音レベルをコントロールし、レベルオーバーしない範囲で音楽の抑揚をしっかりと記録するという。

photo 周波数特性のイメージグラフ

 このほか、録音スタート時の5秒前から録音を開始する「プリレコーディング機能」、エアコンやプロジェクターのファンのイズを低減する「ローカットフィルター」、再生時に高域・低域のノイズを低減する「ノイズカット機能」、1/4倍速から3倍速まで36段階の速度で再生できる「デジタルピッチコントロール」(DPC)などを備えた。

 付属のPC用ソフトウェア「Digital Voice Editor」は、ファイルの分割・結合や各種フォーマット変換、CDへの書き出しをサポート。再生時に便利な「リピート」「デジタルピッチコントロール」「デジタルボイスアップ」といった機能も用意している。

 また新たに音楽用途を想定して、サウンド編集ソフト「Sound Forge Audio Studio LE」をバンドル。録音ファイルから不要なセクションをトリミングしたり、オーディオレベルの調整などが行える。またフェードイン/フェードアウトなど30種類を超えるビルトインエフェクトやプロセスを挿入可能。機能的には、市販品からボーカルフェーダーなど一部機能を省略したものだという。リニアPCMやMP3など幅広いフォーマットをサポートしている点も特徴だ。

 外形寸法は、31.3(幅)×130(高さ)×15.4(奥行き)ミリ。重量は約75グラム。屋外の風切り音を軽減する「ウィンドスクリーン」や机からの振動ノイズを抑えるスタンドなども付属する。

photophoto 付属のスタンドは本体下部を包み込むようにして机からの振動を軽減する

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