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撮る+公開=楽しい――サイバーショット「DSC-G3」レビュー(1/6 ページ)

» 2009年01月22日 08時30分 公開
[荻窪圭,ITmedia]

 2006年に登場したサイバーショット「DSC-G1」(以下、G1)。3.5型の大画面液晶に2Gバイトの内蔵メモリ、さらに無線LAN機能を内蔵して、「撮るだけじゃない」デジカメを指向したモデルだ。G1のWi-FiはコミュニケーションとDLNA用に使われた。

 発売数カ月後にはファームウエアのアップデートによって、PlaceEngine(Wi-Fiアクセスポイントのデータを元に現在地を特定するサービス)に対応し、撮った写真にジオタグをつけられるようになった。とまあ斬新なモデルだったけれども、G1ならではの機能はG1同士でないと楽しめないことや、ボディがデジカメとしては大きめだったこともあって、ヒット作にはならなかったようだ。

 それで終わりかなと思ってたら、2009年になり、後継機「DSC-G3」(以下、G3)が発表されたのである。

 G1の後継機とはいえ、見た目も中味も全然違うフルモデルチェンジ。共通項は「Wi-Fi」対応と「3.5型の大画面」。それ以外は、より薄くコンパクトになったボディも含め、新設計になっている。

そのフラットなフェイスだけを見ると、デジカメにはまったく見えない「DSC-G3」。前面を開くとフラッシュとレンズが出てきて、カメラっぽくなる

G1とはうって変わってスリムになったボディに4倍ズームデジカメ

 G1と一番違うのはそのボディ。同じ3.5型の液晶でもG3ではワイドタイプになった分、上下が少し小さくなり、スリムになった。ボディ自身も普通のコンパクトデジカメとして通用する薄さだ。

 閉じた状態では正面にはレンズもフラッシュも何も見えないフラットな“板”で、背面はでかい液晶モニターだけ、というおしゃれなデザイン。カメラっぽくないのがいい。

正面から、ボディをスライドさせてレンズが現れるまでを連続で
側面から。側面にあるのはこの2つのボタンのみである(写真=左)。スライドさせるとズームレバーが現れる。それ以外にはボタンも何もないシンプルさ。操作はすべてタッチパネルだからだ。ディスプレイ右下にストラップホールがある(写真=右)

 背面はそのすべてが画面というくらい液晶が占めており、カメラとして使うときは、前面を横にスライドさせる。すると、正面にはレンズが、背面にはズームレバーが現れる仕組みだ。

 デジカメとしては、1010万画素のCCDに屈曲光学系の4倍ズームレンズ。最短撮影距離はワイド端で約1センチ。光学式手ブレ補正にISO感度は最高3200。内蔵メモリは4Gバイトで、メモリースティックDuoも利用可能だ。

 あっさりと書いちゃったが、カメラ機能としては「DSC-T700」とほぼ同じと思っていいからである。

 操作系も液晶モニターがタッチパネルになっており、十字キーがなくてもタッチパネルですべて操作できる、というのもT700と同じである。特徴だけ押さえておこう。

 撮影機能としては、ソニー得意の笑顔になると自動的にシャッターが切れるスマイルシャッターや子供と大人を識別する顔認識機能といった、人物系の撮影機能をしっかり装備。オートモードで働く「おまかせシーン認識」もある。さらにタッチパネル式ならではの機能として、タッチした箇所にピントを合わせるタッチAFを挙げておきたい。これはいい。

撮影時の画面。中央部がプレビューエリア(16:9モードにするとフルスクリーンになる)で、左がメニュー系、右が細かい撮影設定。画面下にはこのようにガイドが表示される
MENUをタッチすると、その撮影モードで使える機能が表示される。これはD-Rのオンオフ
顔検出は通常検出のほかに、タッチして子供優先、大人優先などを選べる(写真=左)。スマイルシャッターをオンにすると、顔を検出し、左にグラフが表示され、笑顔が一定レベルに達したら自動的にシャッターが切れる(写真=右)
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