今回のご紹介はApple純正のアプリ「Keynote Remote」。App Storeで115円でダウンロードできる。このアプリは、Appleのドキュメントスイート「iWork ‘09」に含まれる「Keynote ’09」のリモートコントローラーである。
このアプリは、無線LANネットワークを通じてMacで起動しているKeynote ’09と認証を取って接続すると、スライドショーのページめくりをiPhone上で写真をめくるように行える。もちろん前のスライドに戻ることも可能。さらに、スライドに用意しておいた“台本”とも言うべきノートも、縦型表示の際に確認できるのだ。
プレゼンテーションのスタイルはいろいろある。
小さな会議室なら目の前にノートPCがあって、そこにプロジェクターを接続して、座りながら喋るパターン。あるいは大きな会議室で、スクリーンをバックに座りながら喋るパターン。さらに、大きな、例えば階段教室で100人以上の学生に向かって授業をするようなパターンだってある。
会議の規模や聴衆の数に応じて、自分の立ち振る舞いも変えなければならないはずだ。しかし実際のところ、見せるスライドに凝りすぎてしまうあまり、喋るスタイルにまで気を配らないことも多い。
小さな会議室ならば必要ないかもしれないが、大きなステージではやはり、ノートPCの前に張り付いて喋るだけでは聴く方も喋る方も退屈してしまう。そして、ついつい僕もやってしまうけれども、嫌な行動として、喋る自分がスライドを見上げてしまうということ。出来れば聴衆の方をずっと向いて喋っていたいものだ。
Macでプレゼンテーションを行う場合、赤外線リモコン「Apple Remote」を使って、PowerPointやKeynoteのスライドを離れた場所から操作することが可能だった。しかしApple Remoteは赤外線を使うため、ノートPCの方に向けなければならないし、到達距離も短い。
ワイヤレスマウスやワイヤレスプレゼンターなどのツールも売られているが、これらのデバイスもただのリモコンであるため、自分も一緒にスクリーンの方を向かなければ、今何が表示されているかは分からなかった。つまり、今までのプレゼンテーション用のリモコンはいまいちだった、ということだ。
そこで、Keynote Remoteである。
Keynote Remoteなら、手元にスライドのサムネイルが表示されるし、ノートに残したメモまで読むことができるため、いちいちスクリーンを振り返らなくてもいいし、ただ写真を1枚載せただけのスライドでも、何を喋ればいいか迷うことはない。
東京、渋谷に生まれ、現在も東京で生活をしているジャーナル・コラムニスト、クリエイティブ・プランナー、DJ(クラブ、MC)。慶應義塾大学SFC研究所上席所員(訪問)。1997年頃より、コンピュータがある生活、ネットワーク、メディアなどを含む情報技術に興味を持つ。これらを研究するため、慶應義塾大学環境情報学部卒業、慶應義塾大学大学院政策・メディア研究科修士課程修了。大学・大学院時代から通じて、小檜山賢二研究室にて、ライフスタイルとパーソナルメディア(ウェブ/モバイル)の関係性について追求している。
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