日立製作所は4月9日、薄型テレビ“Wooo”の新製品として、プラズマテレビ1シリーズと液晶テレビ2シリーズを発表した。すべてのモデルに250GバイトのHDDを内蔵するなど録画機能を大幅に強化。アクトビラ ビデオのダウンロード対応や「テレビ版Yahoo! JAPAN」など、ネットワーク機能も充実させた。4月下旬から順次発売する。
プラズマパネル生産からの撤退などで今後の方向性が注目されていた同社だが、新製品説明会では、まず「テレビ事業は継続する」と宣言。そのうえで、高付加価値路線を継続することも明らかにした。「2009年の春モデルは、全機種にHDDを内蔵し、ネットワークダウンロード機能を追加して付加価値を上げた。エコロジーもトータルで進める」(同社)。
新ラインアップは、新世代のプラズマパネルを搭載した「プラズマ03シリーズ」、厚さ35ミリのスタイリッシュ液晶テレビ「UT800シリーズ」、スタンダードデザインの「液晶03シリーズ」の3シリーズ11機種。「レイアウト自由型」のUTシリーズは、35ミリ厚のディズプレイと別体チューナーという基本デザインを継承し、ブラックとホワイトの2色展開となる。
注目のプラズマ03シリーズは、「パナソニックから表面ガラス部分の供給を受けて開発した」(同社)という「ダイナミックブラックパネル」を採用している。これは、パナソニック「Z1シリーズ」などと同じNeo PDP世代にあたり、コントラスト比4万:1、apdc方式の動画解像度が上限の1080TV本といったスペックも共通(P42-XP03を除く)。またRGBの光を効率良く通す「ピュアカラーフィルター」を新開発したことで、色域はHDテレビ規格比で約125%に拡大したという。
一方、液晶03シリーズとUT800シリーズには、倍速駆動に対応した新開発のIPS αパネル“エコパネル”を採用した。エコパネルは、バックライトの光を効率よく利用する“集光フィルム”の採用とバックライト(CCFL管)本数の削減により、消費電力を従来より数10%削減するというもの。なお、液晶パネルの表面処理はすべてハーフグレア(半光沢)だ。
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