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録画した地デジ番組をケータイで――ドコモ「SH-07A」の“AQUOS連携”

» 2009年05月19日 18時02分 公開
[渡邊宏,ITmedia]

 NTTドコモが発表したシャープ製携帯電話「SH-07A」(関連記事)。サイクロイドスタイルを採用した“AQUOSケータイ”で、「ダブル・ワンセグ」や1000万画素CCDなども注目だが、BDレコーダーとの連携機能も興味深い。

photo “AQUOSブルーレイ”「BD-HDW40」と「SH-07A」

 この連携機能は、SH-07Aと対応BDレコーダー(シャープ製“AQUOSブルーレイ”「BD-HDW40」「BD-HDW35」「BD-HDW32」)をUSB接続すると、レコーダーに録画された番組が転送されるというもの。BD-HDW40/35/32の録画番組持ち出し機能については、既に言及されており、新製品の登場にあわせて実装された格好だ。

 転送については新たに録画した番組をすべて転送する「自動」と、任意の番組を選択して転送する「手動」がレコーダー側から選択できる。ただし、通常の録画コンテンツを携帯用に変換して転送するのではなく、携帯機器用に録画したコンテンツのみしか転送できない仕様となっている。

photophoto レコーダーの「ダビング」メニューから、携帯電話への転送を選択する

 携帯電話へ転送できるのは、地上デジタル放送/BSデジタル放送/CSデジタル放送の各録画コンテンツで、アナログ放送は未対応。ダビング10の仕組みを利用するため、一度携帯電話へ転送してしまうとレコーダー側に残るコンテンツのダビングカウントは1つ減ってしまうが、前述したよう、カウントが減るのは携帯電話用として録画されたものであって、BDやDVDなどへのダビングについては影響しない。

 転送時には画質を「高画質」(解像度640×480ピクセル/フレームレート30fps/ビットレート1.5Mbps)と「長時間」(解像度320×180ピクセル/フレームレート30fps/ビットレート768kbps)の2つから選択できる。SH-07Aのメインディスプレイは約3.3インチ フルワイドVGA(480×854ピクセル)の「NewモバイルASV液晶」だ。

 保存は2Gバイトの本体メモリのほかMicroSDカードへも可能だ。録画/転送時に本体電話番号などどのひも付けは行われていないため、MicroSDカードをSH-05A/06Aなどに差し込んでも再生できる。

photophoto 内蔵ワンセグチューナーでの録画映像(写真=左)と、レコーダー連携機能の「高画質」映像(写真=右)。文字の見やすさが明らかに異なる

ワンセグ録画の映像(左)とレコーダー連携機能で転送した映像(右)。右のレコーダーから転送した映像の方がなめらかに再生される


 デジタル放送の携帯機器転送については、ソニー「BDZ-A750」などが搭載する「おでかけ」機能(「おでかけ」だけじゃない、ソニーのBDレコーダー「BDZ-A750」を検証する 前編 後編)や、パナソニック「DMR-BW950」などが「ワンセグ録画」の機能で既に搭載している。

 ただ、ソニーの方式ではデジタル放送を含めた録画番組を320×240ピクセルでPSPや対応ウォークマンへ転送できるが、携帯電話への転送はアナログ放送のみ。パナソニックの方式では単純なワンセグ放送の録画であるため、携帯電話がワンセグチューナーを搭載していれば使う機会は少ないだろう。

 BD-HDW40/35/32とSH-07Aの連携は、「地上デジタル放送を携帯電話で楽しみたい」という要望に応えてくれる組み合わせといえそうだ。

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