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「家でじっくり使って」――20万円の金属製高級イヤフォン

» 2009年08月26日 17時51分 公開
[ITmedia]

 ファイナルオーディオデザインとエフ・アイ・ティは8月26日、ファイナルオーディオデザインブランドとしては初となる、コンシューマ向けイヤフォンを9月中旬より順次、販売開始すると発表した。

 ファイナルオーディオデザインは1970年代にMCトランスの製造から開始したオーディオメーカーで、国内に籍を置きながらも、その製品展開の多くをヨーロッパで行っている専業メーカー。「Final」の名を冠したスピーカー、アンプなどをこれまでにも多数投入してきたほか、近年ではステンレス筐体スピーカー「opus204」、アナログターンテーブル「PARTENON 2052」など、オーディオ愛好家に向けた特徴的な製品を多く投入している。

 これまでオーディオ愛好家を主な対象とした製品を投入してきた同社が、「何百万というステレオに勝てるイヤフォン、音楽にかける情熱が伝わるイヤフォン」と銘打って投入するイヤフォンは、金属削りだし筐体を採用した製品が3製品、樹脂製ハウジングを採用した製品が3製品。6製品すべてがダイナミック型ドライバを搭載するが、2010年第1四半期にはバランスド・アーマチュア型ドライバの製品も投入する予定となっている。

photophotophoto 左から「FI-DC1601SC」「FI-DC1601SS」「FI-DC1601SB」

 最上位となる「FI-DC1601SC」は加工の難しいクロム鋼をハウジングに採用し、ネオジウムマグネットの16ミリ径ドライバを組み合わせる。可能な限り軽量化した振動板の前面にはプレッシャーリングを配置することで自然かつスピード感のある音質を実現した。また、独自のエアコントロール機構を導入することで誇張のない低音を奏でる。20万円前後とイヤフォンとしてはかなり高価な部類に入るが、「数百万クラスのスピーカーよりもはるかによい音を出すという自負はある」と同社では自信を見せる。

 「FI-DC1601SS」はステンレス、「FI-DC1601SB」は真ちゅうをそれぞれハウジング素材に利用しており、いずれも削りだしによって形作られている。ネオジウムマグネットを採用した16ミリ径ドライバや軽量振動板、プレッシャーリングによる振動制御、独自のエアコントロール機構などは最上位モデルの「FI-DC1601SC」を踏襲する。金属製ハウジングの3製品は重量もあることから、歩きながらなどの利用には適さない「自宅でじっくり使って欲しい」(同社)位置づけの製品となっている。

photo 「FI-DC1350M1」

 「FI-DC1600M1」ならびに「FI-DC1350M1」「FI-DC1350M2」は樹脂製ハウジングを採用しており、装着感も重視したポータブルタイプ。FI-DC1600M1は16ミリ径ドライバ、「FI-DC1350M1」「FI-DC1350M2」は13.5ミリ径ドライバを搭載する。3製品ともにエアコントロール機構によって、スピード感あるサウンドを再現するという。

 製品の価格はいずれもオープン。実売想定価格は「FI-DC1601SC」が20万円前後、「FI-DC1601SS」が8万円前後、「FI-DC1601SB」が6万円前後。「FI-DC1600M1」が5万円前後、「FI-DC1350M1」が3万円前後、「FI-DC1350M2」が2万円前後となっている。

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