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圧倒的な“頭脳”を持つテレビ「Cell REGZA」登場CEATEC JAPAN 2009

» 2009年10月05日 16時00分 公開
[ITmedia]

 「CEATEC JAPAN 2009」の開幕を翌日に控えた10月5日、東芝は幕張メッセ内で設営中の自社ブースに報道関係者を集め、「Cell Broadband Engine」を搭載した液晶テレビ「Cell REGZA」を正式に発表した。年内には発売されるCell REGZAは、Cellのパワーを生かした録画機能のみならず、デザイン、画質、音質のすべてで従来のテレビとは一線を画すものに仕上がったようだ。

photophoto Cell REGZA「55X1」と付属の「Cell Box」。液晶パネルを囲むフレーム部は、すべてアルマイト処理を施したアルミニウム。スモーク素材との組み合わせにより、黒を基調としたシックな印象を与える。価格はオープンプライスで、12月に発売予定だ

 Cell REGZAの型番は「55X1」。今年1月の「2009 International CES」で予告した内容がほとんど盛りこまれた形で登場した。シンプルなディスプレイ部と「Cell Box」と呼ばれるチューナー部を別体にした2ピース構成。液晶パネルは55V型のフルHDで、LEDバックライトのエリア制御にCellを用いて精度を向上させている。またLEDバックライトの素子自体も大幅に発光効率がアップしており、ピーク輝度は1250カンデラ。これにLEDバックライトのエリア制御などを組み合わせることで、ダイナミックコントラストで500万:1を実現した。

 Cell Boxには3TバイトのHDDにくわえ、11基の地上デジタルチューナーと3基のBS/CS110度デジタルチューナーを搭載。地上デジタル放送の全チャンネルを同時に確認・録画できるほか、“過去の番組表”を見て好みの番組を探すといった“タイムシフト”を提案する(もちろん通常録画も可能)。また、Cellのパワーを利用して、録画済み番組などを高速に検索できる「ローミングナビ」というグラフィカルなユーザーインタフェースも実装した。ちなみに、B-CASカードは“6枚挿し”、またCellの冷却システムにも特殊な方式が採用されるという、家電離れした仕様だ(初出時、水冷と表記しておりましたが訂正させて頂きました)。

photophoto 「ローミングナビ」(左)と8画面表示(右)。8つの画面はすべて動画だ

 スピーカーは全長1.3メートルの横長タイプ。アルミ引き抜き材による剛性の高いエンクロージャーとし、グリルの中には高級スピーカーメーカーとして知られるフォスター電機と共同開発したスピーカーユニットを収めた。

 事前の情報と異なるのは、超解像技術「レゾリューションプラス」において、再構成法のサイクルを増やして画質を向上させる、いわゆる“熟成”超解像が入らなかったことだ。その代わり、デジタル放送の映像変換で失われる色情報を復元する「色の超解像」や、インターネット経由で配信された低解像度映像の画質を改善する「ネット超解像処理」などが含まれている。

photo 「YouTube」にも対応。ネット超解像処理により改善された画質で楽しめる

 詳細記事はおって掲載する(→圧倒的な“頭脳”で何をする? 「Cell REGZA」詳報)。

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