ペンタックス「K-x」はK-m(レビュー)の後継にあたる、エントリークラスのデジタル一眼レフだ。「APS-Cサイズ相当する撮像素子を搭載した有効1000万画素以上のデジタル一眼レフカメラにおいて」という、やや長いただし書きがつくもののクラス最小を名乗る本体は十分にコンパクトで、キットレンズ「smc PENTAX-DA L 18-55mm F3.5-5.6 AL」装着時のバランスもよい。
ところどころにシャープなラインを入れ込んだボディデザインはK-mを踏襲している。今回はホワイトモデルを試用したが、このほかにもブラックとレッドが用意されており、ホワイト/レッドモデルはキットレンズ「smc PENTAX-DA L 18-55mm F3.5-5.6 AL」の鏡胴が一部ボディと同色に塗装されており、各色の持つ存在感を十分に楽しめる。
3色展開というカラーバリエーションの豊富さは本製品の大きな特徴だが、同社直販サイトまたは販売店から注文する形で、ボディ20色×グリップ5色、合計100パターンのバリエーションから好みの組み合わせを選択できるオーダーカラーシステムも用意されている。このシステムを利用すれば、チョコレートやピンク、オレンジといったなかなかデジタル一眼レフにはない色を選択できる。特設サイトにはカラーシミュレーターも用意されているので、購入前にいろいろな組み合わせを試してみるのも楽しいと思う。
操作インタフェースもほぼK-mを踏襲するが、K-mではヘルプボタンのあった位置には、さまざまな機能を割り振ることができる「グリーンボタン」が用意され、ストロボアップボタンは、再生時にはファイル削除ボタンとして機能するようになった。モードダイヤルからは、カメラが被写体を自動判別して最適な撮影モードを選択してくれる「AUTOPICT」など14の撮影モードを選択できる。
K-mからの大きな変更点は、動画撮影とライブビュー機能の搭載だ。動画撮影はモードダイヤルから選択でき、最大1280×720ピクセル/24fpsのハイビジョン動画が撮影できる(動画コーデックはMotionJPEGで、ファイル形式は.AVI)。ライブビューは背面に新設された「LV」ボタンを押すことで開始され、AFはコントラストAF、顔検出AF、位相差AFの3種類から選択でき、顔検出AF利用時には最大16人までを認識する。
また、測距点もK-mの5点から11点に強化された。「OK」ボタンから5点オート/11点オート/セレクト/中央1点の切りかえが可能で、中央1点の選択についてはグリーンボタンから選択することもできる。超音波モーターを搭載しないキットレンズではAF時の動作音が気になるが、合焦速度は標準的といえる。それよりも、スーパーインポーズ表示がないことが気になる。11点オートなどで撮影している際にはどの測距点で撮影されたかは撮影後に確認しなくてはならない。
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