12月も10日を過ぎ、街中で「年賀状」の文字を見る機会も増えた。パソコンとプリンタ、そしてデジカメの普及もあり、年賀状は自宅でという人も多いが、週末や帰宅時間帯にカメラ量販店などをのぞいてみると年賀状プリントコーナーには多くの人が訪れている。自宅でも作れる写真入り年賀状をお店に頼むメリットは何だろうか。全国に店舗を展開するカメラのキタムラに聞いてみた。
「店舗へ注文頂くメリットは、なんといっても写真のクオリティですね。写真用印画紙に印刷を行いますので、インクジェット用紙への印刷とはひと味違う仕上がりを楽しんで頂けます」とはカメラのキタムラ 東京日本橋店の宮崎店次長。写真入り年賀状を自宅で作る場合、インクジェットのお年玉付き年賀はがきを使うことが一般的だが、カメラのキタムラでは写真用印画紙に印刷を行い、そこに同店で用意したお年玉付き年賀はがきを張り合わせる手法を採用する(ハガキの持ち込みにも一部を除き対応する)。
“写真の形態”にかかわらず対応できるのも店舗仕上げのメリット。デジカメで撮影したデータをメモリカードに入れた状態で持ち込むのはもちろん、印画紙にプリントした写真やネガからの写真入り年賀状の作成も可能だ。写真/ネガから作成する際には、DPE注文機に備え付けられているスキャナでデータ化する。結婚式で友人に撮ってもらい、贈られた写真を年賀状にしたいなどという場合、その写真がデータならばとにかくプリントされたものだとそのためだけにスキャナ(あるいは複合機)を買うのも気がひける。そうした場合にはうれしいサービスだ。
デザインパターンが豊富なのも店舗に頼むメリットといえるだろう。写真+氏名&住所という一般的なパターンについても数え切れないほどのパターンがあるほか、キャラクター(カメラのキタムラではディズニーやサンリオ、ポケットモンスター、ドラえもん、しまじろうなど)を織り交ぜたデザインパターンも多数用意されている。氏名と住所についても、DPE機で入力できるため、写真を店頭に持ち込むだけで、後はあて名を書くだけとう状態に仕上がる。
また、多くの店舗では注文をセルフサービスにてDPE機で行えるが「分からなかったら店員へ質問できる」のは、店頭へおもむく最大のメリットかもしれない。いまでは前述のように、年賀状ソフトを利用するとの同等、あるいはそれ以上の細かな注文までDPE機から出せるようになっているが、それだけにDPE機の使い方が分からなかったり、“こんな感じにしたい”という漠然としたイメージしかないとまごついてしまう。店頭ならば店員に分からないところが質問できるので、自宅で年賀状ソフトと格闘するような羽目にはならない。年末の忙しいときにこれはありがたい。
それでは今度は逆に自宅で作る場合のメリットを考えてみよう。これはなんといっても自由度に尽きる。使い慣れたソフトやプリンタ、PCを組み合わせるので、日ごろから写真加工やデザインになれている人ならば自在に作成できる。また、写真店などでは表書き(あて名)の印刷注文は非対応あるいは別料金なので、料金的な負担も少なくなることが想定できる。そのほか自宅印刷ならば時間的な手間も省ける。
ただし、料金については、ホームメイドの場合、プリンタインク残量も含めた手持ちの機材に依存してしまうので店舗仕上げより安くあがるとは一概には言い難い。カメラのキタムラで写真付き年賀状をオーダーすると、1890円からの基本料金に1枚あたり49円+50円(ハガキ代)の料金がかかる。ハガキ代は持ち込めば不要だが、写真を持ち込むだけという気軽さを優先するならば同時購入するのが現実的なので、実質は1枚99円。50枚の写真付き年賀状を作成するならば、99円×50+1890円で合計は6840円だ。なお、ネット注文ならば基本料金は1470円からとなる。年賀状作成のためにソフトやプリンタを新規購入することを考えると低コストに抑えられるケースもあるだろう。
ここまで店頭に頼むメリットと自宅で作るメリットの双方を紹介してきたが、店舗に頼む際に気をつけたいのが納期だ。年末というどうしても注文が殺到する時期だけに「デザインにもよりますが、できれば1週間はみてほしい」(宮崎店次長)とのこと。シンプルなデザインならば1週間以内に納品されることもあるいうので、元日の到着を考えるならば12月19日や20日ごろが注文のリミットになりそうだ。
Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.
Special
PR