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「技MIX 戦艦大和」をまったりと“建造”してみた(1/2 ページ)

» 2009年12月15日 15時48分 公開
[芹澤隆徳,ITmedia]
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photo 「技MIX 地上航行模型シリーズ 戦艦大和」

 2009年も残りわずか。今年も多くの面白アイテムが登場したが、中でも個人的に印象深いのは、“絶対に沈まない戦艦大和”こと「技MIX 地上航行シリーズ 戦艦大和」だ。水のない場所で動かすという「その手があったか」的なコンセプト。しかも最新の考証に基づくこだわりの造形、巨船らしい動きを再現した挙動にも驚かされた。「動く戦艦」というと、いかにも玩具っぽいものを想像しがちだが、この戦艦大和はいちいち想像を超えてくれる。

 これまでに開発者インタビュー動画インプレッションを掲載しているが、実はまだ気になる部分があった。それは「彩色済み半完成品キット」というキット形態。スケールモデルファンだけでなく、かつてプラモデルに親しんだオジサンたちにも作ってほしいという考えで生まれたものだというが、一体どのようになっているのか。疑問を解消するため、今回は戦艦大和の建造に挑戦した。

 届いたパッケージは一抱えもある大きなもので、中には大和の艦体が厳重に梱包(こんぽう)されている。なるほど、複雑な駆動部分を含む艦体部分は組み立て済みとして、誰が作っても動くようになっているようだ。保証書まで付いているあたりは、プラモデルというより電化製品ライク。これに砲塔や艦橋といった上物を組み付けていくだけで地上を航行する戦艦大和が完成する。

photophoto パッケージとパーツ一式。複雑な駆動部分を含む艦体とリモコンは完成した状態になっている
photophoto 煙突の中に赤外線受光部がある(左)。まずは説明書にしたがって動作チェック(右)。組み立て前の状態でもすべての動作が行える

 ランナーを出して眺めると、パーツに彩色が施されているのが分かる。例えば砲塔部分は、根本のブーツ部分のみ茶色。裏も表もキッチリと塗装されており、細かいパーツに一体どうやって塗ったのかと首をかしげる反面、自分で塗ってもここまでキレイにできないと素直に“彩色済み”を喜ぶ。とにかく手間が省けるのがいい。

photophoto 細かい部分までしっかり塗装されている

 とはいえ、相手は1/700スケールの戦艦である。しかも考証を重ねて細部までリアルに仕上げた戦艦大和。ランナーには細かいパーツがずらりと並び、スケールモデルを手にしたという実感がわく。パーツはかなり多いが、まあどこかのマイスターたちに比べればマシだろう。

 ただ、実は戦艦には苦い思い出がある。中学生のころ、1/700スケール「戦艦武蔵」を作ったのだが、細かいパーツに接着剤を塗りすぎてしまい、溶けたプラスチックが細かい造形をツブしてしまった。とくに艦橋部分や小さな銃座は悲惨な状態で、最後には「いっそ信濃に改造しようか」(信濃=空母)などと考え出す始末。くしくも今回は、同じ大和型戦艦の1番艦でリベンジである。タッチタイプで鍛えた指先で作り上げて見せよう。

 子どものころと違うのは指だけではない。時間は、道具を大きく進歩させた。今回は最初から細かい作業が発生すると予想できたため、某量販店の模型売り場で模型用ニッパーとピンセットをそろえる。1000円に満たない設備投資だが、これができあがりを大きく左右する、はずだ。

 さらに、以前PR会社の方にいただいた模型用接着剤を道具箱からひっぱり出す。こちらはヘンケルジャパンが販売しているドイツ生まれの模型用接着剤で、細かい作業にむいたマイクロノズル付き(今まで紹介する機会がなかったので、ここで義理を果たしたことにしてください)。これで接着剤を付けすぎるリスクも減った。あとは腕次第だ。

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