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REGZA第二章の旗手「47Z1」が見せた安定感山本浩司の「アレを観るならぜひコレで!」Vol.48(1/2 ページ)

» 2010年06月16日 11時49分 公開
[山本浩司,ITmedia]

 活況を呈する大型テレビ市場のなかでも、一頭地を抜く快進撃を続ける東芝“REGZA”。この夏「レグザ第二章が始まる。」というキャッチフレーズのもと、HE1、RE1、Z1の3シリーズの液晶テレビを登場させた。

photophoto Z1シリーズ(左)とRE1/HE1シリーズ(右)。4月に行われた発表会の様子

 特筆すべきは、全機種すべてに視野角の広いIPSパネルが採用されていること、37V型以上はすべて光源にLEDエッジライトを採用していること、それからすべての機種が録画対応を果たしていることの3点だ。ここでは、高級ラインのZ1シリーズのなかから、とくに画質面で好印象だった47V型の「47Z1」について触れたいと思う。

photo 47V型の「47Z1」

 先述のように、本機はLEDをパネルの上下に配したエッジライト方式の光源だが、直下型LEDを用いたCELL REGZAの55X1同様、コントラスト比を飛躍的に向上させるローカルディミング(部分減光)の手法が採られている。

 LEDを画面上下のエッジに仕込んでいるので、画面を垂直に2分割し(水平方向の分割数は未発表だが、8エリアほどと想定される)、エリアごとの明るさを検出して輝度レベルを個別に制御して、黒の黒らしさ、白の白らしさを向上させている。もっとも画面を512分割した“CELL REGZA”「55X1」に比べて本機の分割エリアはたったの20以下。その輝度制御は大まかにならざるをえないが、試作機を見るかぎり大きな破たんを感じさせない精妙な制御法が採られていた。やはりこのへんのさじ加減は経験がものをいうのだろう。

photophoto LEDバックライトのイメージ(左)と次世代REGZAエンジン。コアLSIを2つ搭載しているのがZ1シリーズの特長(右)

 また、この夏の大画面REGZAはすべて前面光沢のクリアパネルが採用されている。このパネルは、映り込みこそ多いものの、照明の光がパネル表面で乱反射せず映像が拡散しないので、コントラストと尖鋭感で有利となる。

 第4世代に成長した超解像技術も着実に進歩した。エッジのガタつきや鈍りをより自然に補正するパラメーターなど、CELL REGZAに採用されていた技術が投入され、地デジ放送やDVDなどで映像の甘さを払しょくする効果が期待できる。もっともWOWOWやBD ROMなどのフルHD解像度の画質のよいプログラムソースでは、この超解像技術はほとんど効かない、というか効かせる必要がないので誤解なきよう。

 また、Z9000で初採用された「アニメモード」も進化した。これはアニメ(とくにセルアニメ)で気になるエッジのガタつきをなめらかにする自動画質調整モードで、今回からアニメの輪郭で目につきやすいモスキートノイズを抑える効果を加えたという。これはアニメ・マニアにはうれしい進化だろう。

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