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3Dと「シネマDSP」のいい関係、ヤマハ「RX-V567」(1/3 ページ)

» 2010年06月18日 11時22分 公開
[野村ケンジ,ITmedia]
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 AV業界ではいま3Dの話題が花盛り。3Dテレビは、この春以降各社から新製品が登場、秋にかけてほとんどのメーカーがフォローする。1年も経たずしてテレビやプレーヤーは、かなり充実したラインアップがそろいそうだ。今のところ、コンテンツ側の不足感は否めないものの、本命といえるBlu-ray 3Dソフトも年末にかけて複数のタイトルが登場する見通し。これまであった何度かの“3Dブーム”と異なり、ハードとソフトの両方がそろいそうだ。

 テレビやプレーヤーと同様、3D対応を進めているハードウェアの1つにAVアンプがある。AVアンプの場合、3Dコンテンツの再生や表示を行うわけではないが、伝送に対応したHDMI 1.4aの採用が必要で、同規格で定められたフレームパッキング(Blu-ray 3Dや3Dゲーム)やサイド・バイ・サイド(3Dのテレビ放送)といった信号を正しく伝送することが求められる。いち早く3D対応をうたった製品として登場したのが、ヤマハのAVアンプ「RX-V567/V467」だ。

photophoto ヤマハが6月下旬に発売する「RX-V567」。希望小売価格は6万1950円。シルバーのカラーバリエーションもラインアップしている

 エントリークラスから超高級モデルまで、幅広いラインアップを持つヤマハ製AVアンプのなかでも、新登場のRX-V567/V467はエントリークラスに位置するシリーズ。一般的にこの価格帯は、機能や音質よりも価格が優先されるため、さまざまな部分で妥協を強いられるものだが、このニューモデルに関しては、3D対応をはじめ、RX-V567の7chパワーアンプ(RX-V467は5ch)など、価格帯から考える以上に多彩な機能を持っている。

 パワーアンプを7ch分を搭載している、ということは追加アイテムなしで7.1chのHDオーディオをフル堪能できるということ。この価格帯の製品は、コスト削減のために5ch分のパワーアンプしか搭載されないことが多く、7.1chへグレードアップしようとすると結構なコストがかさんでしまうケースが少なからずある。その点、RX-V567は最初からドルビーTrueHDやDTS-HD Master Audioなどの7.1ch HDオーディオを存分に堪能できる。もちろん、ヤマハお得意の音響システム「シネマDSP」を搭載。シネマDSPがHDオーディオに対応したことで、高品位なサラウンド音声に好みの音響効果を加えることができるようになった。

 マイク集音のフルオートで音場設定を行う「YPAO」も便利だ。スピーカーの数が多くなるシアターシステムは、そのセッティングが難しくなりがちで、初心者やライトユーザーには手に余ることがある。しかしこちらを利用すれば、画面の指示に従うだけで、だれでも手軽にベストセッティングを実現できる。

 映像のアップコンバージョン(RX-V567のみ)は、地味ながら重宝する機能。フルHDテレビでアナログビデオやDVDの映像を見ると、ぼやけた映像になってしまったり、エッジのギザギザが気になったりすることがある。RX-V567では、そのような低解像度の映像をフルHDの1080p信号にアップコンバート、HDMI端子に出力してくれる。その結果、もちろんリアルHD映像には劣るものの、アナログコンテンツもそれなりに楽しめるようになる。

スマートなスタイルと使い勝手の良い操作系

 さてここからは、RX-V567のサンプル機を手元に、実際の操作感や使い勝手を検証していこう。まずは外観について。ボディサイズは、先代にあたる「AX-V565」とほぼ同様のディメンション。奥行きが364ミリと短めに作られているため、フラットディスプレイ用の薄型ラックにも収まりが良い。置き場所に困ることはあまりないはずだ。

 一方、先代に対して大きくイメージチェンジし、上質な雰囲気を纏うようになったフロントパネルには、ボリュームやソースセレクトに加えて、映像ソースや音場プログラムをワンタッチで選択できる「SCENE」ボタンを採用。あらかじめソースごとに設定した音響セッティングを、ボタン1つで呼び出せる。

photophoto 新デザインとなったフロントパネル。上半分にアクリルパネルが配され、上品なイメージに生まれ変わっている(左)。映像ソースと音場プログラムをワンタッチで選択できる「SCENE」ボタンを採用。これが意外と便利(右)
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