ここでは、ソニーのBDレコーダー2010年冬モデルの代表格としてハイエンドモデルであるBDZ-AX2000を取り上げ、主に注目点を検証してみた。なお、BD再生画質や音質に関しては、山本浩二氏の連載(→ソニー入魂「BDZ-AX2000」に見るBlu-ray Discレコーダーの進化)でも触れているので参考にしていただきたい。
主な注目点には本文で触れてきたが、本機をはじめとするソニーのBDレコーダー2010年冬モデルは、ソニーファンにとって待ちに待った機能を備えて登場したといえる。振り返ると、「おまかせチャプター」や強力な自動録画機能「x-おまかせ・まる録」で競合製品に先行したものの、マルチタスクや2番組同時録画時の制約に関しては、ここ1年ほど競合製品に見劣りする感があった。それが今回の新製品でほぼ追いつくと同時に、結果として全体の使い勝手が向上している。
もちろん離れた場所にある対応テレビやPCなどで録画番組を再生可能なDLNAサーバ機能や「アクトビラ」などのネットワーク機能も充実。プレイリストの作成やダビングにも対応しており、おまかせチャプターを活用すれば本編のみのプレイリストを作ってダビングといった作業も容易だ。ダビング10対応の番組であれば、HDDにはCMなどもすべて残しつつ、BDには本編のみをライブラリ化するといったことも可能であり、番組を単に録る/見るだけでなく、一歩進んで活用したい人には魅力的な部分が多い。
さらに、従来製品でも対応するが、新たにスマートフォン(Android端末、iPhone)からの録画予約や録画番組の操作にも対応した。実際に「Xperia」を使って利用してみたが、操作が数秒後には反映されるため、録画したい番組の開始寸前でも録画予約が可能だった。また、放送中の番組ならスマートフォンの画面に表示される一覧から選ぶだけでさっと録画開始できる。スマートフォンへの対応の早さはソニーらしい部分ともいえる。
これまでのソニー製BDレコーダーは、デザインや強力な自動録画機能といった魅力を持ちつつも、特徴的な操作性や2番組同時録画の制約もあって万人向けとは言いにくい面があった。この点は2010年冬モデルではほぼ払しょくされ、もちろん魅力的な部分はさらに磨きがかけられている。もちろん、競合製品に対して全てにおいて秀でたというわけではないが、多くの人が買って後悔しないレコーダーに仕上がっていることは間違いない。
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