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BDレコーダーはオシャレに進化するCEATEC JAPAN 2010

» 2010年10月05日 16時56分 公開
[芹澤隆徳,ITmedia]

 Blu-ray Discレコーダーの普及に伴い、デザイン性や独自のコンセプトを持った新製品が登場しそうだ。10月5日に開幕した「CEATEC JAPAN 2010」では、シャープとパナソニックが従来にないデザインのBDレコーダーを参考展示している。

 パナソニックの試作機は、スロットイン式のBlu-ray Discドライブを備えたコンパクトなBDレコーダー。サイズは非公開ながら「世界最小」(同社)をうたう。縦置き/横置きの両方に対応しており、縦置きにするとまるで省スペースPCのようなイメージだ。

photo パナソニックのブルーレイDIGA試作機。発売時期や価格、型番などの詳細は未定というが、展示機にはシールで型番を隠した形跡があり、早期に市場投入される可能性もありそうだ

 さらに特長的なのは、側面(横置きでは上面)のクリア素材と筐体とのすき間にパネルを入れることで“着せ替え”が可能になっていること。展示機はホワイトとブラックの2色があり、それぞれに異なる柄のパネルが入っていた。また、標準で縦置き用のスタンドと本体と同色のリモコンが付属する見込みだ。

着せ替え用のパネル

 個人ユースを想定したポップなデザインのパナソニックに対し、シャープが展示しているBlu-ray Discレコーダーは、ブラックとシルバーを基調としたシックな趣で、しかも一目で薄いと分かる。パイオニアと共同開発した13ミリ厚のスロットインドライブを採用したことで、本体はわずか35ミリというスリムボディーを実現。同社はこれを「エコスペースデザイン」と呼ぶ。

シャープの「AQUOSブルーレイ」試作機も縦置き/横置き両対応。厚さはわずか35ミリ

 こちらも付属のスタンドで縦置き/横置きの両方に対応。しかも本体内に入出力端子用のスペースを設けることで、ケーブル類をスマートに隠すことができる。縦置き用のスタンドにもケーブルをまとめるガイドが設けられていた。

photophoto 端子類のために本体内にスペースを設け、カバーを取り付けることですっきりとした配線を実現(左)。スタンドにもケーブルガイドを設けた(右)

 デザインが独特の試作機だが、実は機能的にも非常にコンセプチュアルだ。まず、BDドライブがBDXLをサポートする代わりにHDDは搭載せず、録画はすべてBDメディアへの直接記録となる。MPEG-4 AVCトランスコーダーは10倍までの長時間録画をサポートしているため、録画時間は十分確保できるという判断だ。

photophoto 新開発のBlu-ray DiscドライブはBDXL対応(左)。Blu-ray 3Dの再生にも対応(右)。チューナーは地上デジタルとBS/CS110度デジタル、アナログ地上波チューナーを各1基搭載している
photophoto 前面のUSB端子はAVCHD動画の取り込みに対応。ヘッドフォン端子はドルビーヘッドフォンをサポートしており、一般的なステレオヘッドフォンでも疑似サラウンドを楽しめる(左)。表示部も縦置き/横置き両対応

 入力端子は、i.Linkを除いてすべて省略した。そのほかのインタフェースもHDMIと光デジタル音声出力とUSB(AVCHD対応)、そしてLAN端子程度という、かなり思い切った仕様だ。「Blu-ray Discレコーダーは、ユーザー層の拡大とともにさまざまなニーズが表面化している。ラインアップの幅を広げることで対応していきたい」(シャープ)。発売時期や価格は未定だが、同社では「製品化を前提に開発を進めている」と話していた。

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