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天井も明るいLED電球、パナソニックが発表LEDシーリングライトも(1/2 ページ)

» 2011年01月26日 19時25分 公開
[芹澤隆徳,ITmedia]

 パナソニックは1月26日、“EVERLEDS”(エバーレッズ)シリーズの新製品として、白熱電球なみに光が広がるLED電球2種とLEDシーリングライト4機種を発表した。3月18日から順次発売する。

発表会場には女優で主婦の三船美佳さんも登壇
概要 品番 実売想定価格(※) 発売日
電球色相当LED電球(E26口金) LDA7L-G 3500円前後 3月18日
昼光色相当LED電球(E26口金) LDA7D-G 3500円前後 3月18日
LEDシーリングライト(調色対応、〜12畳) HH-LC700A 7万5000円前後 3月18日
LEDシーリングライト(単色、〜12畳) HH-LC700N 5万5000円前後 4月25日
LEDシーリングライト(調色対応、〜10畳) HH-LC600A 7万円前後 4月25日
LEDシーリングライト(単色、〜10畳) HH-LC600N 5万円前後 4月25日
※:価格はオープンプライス
LED電球2種(左)とLEDシーリングライト「HH-LC700A」(右)。LED電球のサイズは、60(長さ)×112(長さ)ミリで重量は85グラム。電球色相当は390ルーメン(30形相当)、昼光色相当は485ルーメン(40形相当)の明るさだ。消費電力は7.2ワット

 発表会であいさつに立ったアプライアンス・ウェルネス マーケティング本部長の中島幸男氏は、「2010年にLED電球の市場規模は370%と大幅に拡大した。しかし、家庭内の普及構成比ではわずか5%。本格的な伸長はこれからだ」と指摘する。同社は2011年をLED電球の“普及元年”と位置づけ、積極展開を図る。

アプライアンス・ウェルネス マーケティング本部長の中島幸男氏

配光角300度の秘密

 2011年の新製品第1弾は、同社製LED電球のユーザーが、「今後、LED電球に求めること」の第1位に挙げた“光の広がり”に着目したものだ。従来のLED電球は光の広がり方が狭く、スポットライトのように電球の真下を明るくする使い方には適している反面、光が広がらずに室内が暗く感じられたり、照明器具の発光面が均一に光らないという難点がある。内部構造を見れば一目で分かるように、LEDパッケージが直下に向けて配置されていたからだ。

内部構造の概要と実際のカットモデル。従来モデルに比べてかなり複雑になっている

 しかし新しいLED電球は、グローブの内側に、円を描くようにLEDパッケージと2重の反射板を配置するという複雑な構造により、約300度という配光角(光の広がり)を実現した。白熱電球の配光角は約320度といわれるため、電球に匹敵するといえるレベルだ。

 上半分にしかLEDを実装していない電球で、下方向まで光を広げることができた理由は、LEDパッケージから出た光が3通りの経路で外に出る仕組みにある。まず、1段目の反射板にあたった光は口金方向に反射される。2段目の小さな反射板は、横方向に光を反射。さらに、1段目の反射板に設けられた穴を通った光が電球の直上(グローブ方向)を照らすという。グローブにも拡散性の高い樹脂素材を採用して光を効果的に拡散させた。

左から新製品(全方向タイプ)、従来品(直下タイプ)、シリカ電球の配光比較。従来型は上半分が暗くなっている(左)。壁面の照明で新製品と従来品を比較。上方向にも光が出ていることがよく分かる(右)

 回路部の配置も従来製品とは大きく異なる。新製品では、LEDのない中央部に凸部を設け、この中にも回路を配置した。理由は、「上部はLEDの発した熱が届きにくい低温部分。ここにも回路を配置して放熱性能を向上させたことで4万時間という寿命を維持した」(同社)。回路とLEDパッケージの位置関係を逆転したことが基本性能の向上につながったという。

 明るさは、昼白色タイプで白熱電球の40形に相当する485ルーメン、電球色相当は、白熱電球の30形に相当する390ルーメンとなっている。電球色タイプの平均演色評価数はRa80以上を確保した。なお、EVERLEDSシリーズは、放熱しにくい密閉型の照明器具にも使えることが大きな特長になっているが、今回の新製品も同様に対応している。

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