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東京電力、輪番停電を実施へ 1都8県を5グループに、3時間ずつ

» 2011年03月13日 20時39分 公開
[ITmedia]

 菅直人首相は3月13日夕、東北地方太平洋沖地震の影響で電力供給能力が不足しているため、東京電力が「輪番停電」に踏み切ることを了承した。東京電力は14日、エリア内の1都8県を5グループに分けて順番に停電させる輪番停電を実施する見通しだ。

 輪番停電は午前6時20分〜午後10時にかけて、1都8県を5グループに分け、約3時間ずつ実施する。

 15日以降も状況を見ながら当面、輪番停電を実施する見通しだ。

 東北電力はエリア内の被害が大きく、需要が低下しているため輪番停電を行う状況ではないという。

 海江田万里経済産業相によると、工場の操業など経済活動が活発化する14日以降、東京電力エリアの想定需要4100万キロワットに対し、電気供給能力は3100万キロワットにとどまり、1000万キロワットが不足する見通しだ。このため「予測不能な大規模停電を回避するため、輪番停電に踏み切らざるをえない」という状況だ。

 電力不足を支援するため関西電力など他地域の電力会社からの電力融通は始まっているが、東日本は50Hz、西日本は60Hzと周波数が異なり、西日本から融通するには周波数変換が必要。そのキャパシティーは全体で100万キロワットにとどまるという。

 政府は電力需給緊急対策本部(本部長・枝野幸男官房長官)を発足させ、13日夕に初会合を行った。また蓮舫行政刷新相を「節電啓発担当大臣」に任命し、節電の必要性を国民に伝えてもらう。

 政府は日本経団連に対し、要請した。産業用電力、業務用の暖房、照明、給湯などについて最大限の使用抑制、夜間のネオンなどの自粛を求めている。

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