接合部はけっこうしっかりしていて、簡単には壊れなさそうだ。ペーパークラフトの場合、ちょっとした衝撃で部品が取れてしまうこともあったが、それに比較すると「東京スカイツリーバンク634」のほうがずっと丈夫そうである。これなら幼児のオモチャとして買い与えても、酷使に耐えうるだろう。当然、本来の使い方とは違うので自己責任ではあるが。
本体の素材は樹脂製で、単色なのでちょっと味気ない。このあたりはペーパークラフトのほうがずっとリアルだが、逆にこのほうがクドくないので飽きないかもしれない。横の格子の部分も穴が空いているわけではなく凹凸で再現している。
購入前の予想としてはもう少し安っぽいものを想像していたのだが、意外とチープな印象は薄い。おそらくディテールがきちんと再現されているからだと思う。縮尺は1/500で、第1展望台と第2展望台の形はもちろん、サイズの比率なども完成予想図と比べて違和感がない。また、最上部のアンテナにも、一定間隔で切れ込みが入れてあってリアルだ。タワーの下部が三角形になっているのも本物と同じである。
コインの投入口は第2展望台の部分にある。投入口の幅が広く、折りたたんだ札も入れられる。かなり高い位置にあるので、これなら人が立った状態でコインを入れやすい。高いところからコインを投げ入れるので、投入すると「チャリン」と大きな音が出て気持ちいい。
ひとつ気になったのが、置いたときの安定感だ。細長いものなので仕方がないが、中身が空の状態では真っ平らな場所に設置しないと倒れやすい。中にコインがほとんどない状態なら倒れても問題はないが、ぎっしりとコインが詰まった状態だとちょっと危ないかもしれない。コインが増えてくると当然ながら全体の重量も増えるので、それを見越して最初の設置場所はよく検討する必要がある。
さて、組み立てが簡単だということは、分解するのも同じだということ。つまり金欠になったときにすぐにお金を取り出せるわけで、ワタクシのように意志薄弱な人は要注意である。本気で貯めたいのなら、簡単には開けられないように接着剤などで固定してしまうのも手かもしれない。
ちなみにパッケージには、「500円玉なら63万4000円以上貯まる」と書いてある。これだけの大きさの貯金箱を満杯にするのは大変だとは思うが、チャレンジする価値はあると思う。
なお、本体は軽量な樹脂で、リーマーなどを使えば簡単に穴開け加工もできるので、これをベースにLEDライトなどで電飾化したり、色を塗ったりしても面白いかもしれない。プラモデルの塗装がうまい人などは、サーフェイサーなどで下地を作って色を塗れば、かなりリアルな模型ができあがると思う。
東京スカイツリー関連のグッズは数あれど、おそらく今のところはこの「東京スカイツリーバンク634」がもっともサイズが大きい商品だと思われる。部屋の中に置いたときの迫力は文句なしなので、スカイツリーが好きな人はぜひ注目していただきたい。
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