トイレと廊下では白熱灯よりも光が上方に偏っており、下部の暗さが少し目立つ。従来製品とは逆に、上から下方向に照らすようなシチュエーションは少し苦手のようだ。
今度は和室の吊り下げ式照明に使った場合を見てみよう。同時にテーブルの上にはフルーツを盛った皿を置き、発色を比較している。和室の広さは四畳半だ。
※今回使用した吊り下げ式照明は、ランプシェードが編み紐になっているタイプで、光がほぼそのまま全方向に照射される。編み紐ということで非力な電球でも明るく見える傾向があり、樹脂やガラス製のシェードを使う場合は割り引いて考える必要があるので注意しよう。
和室での光り方を見ると、光が全方向に放射されている様子がよく分かる。それを顕著に示したのが天井で、セードの編み紐のパターンが影になってはっきりと映ったのは、白熱灯を除くとLDA7L-Gだけだった。今回使用した照明器具のように、電球そのものが見えるタイプの照明では、見た目はともかくLDA7L-Gの良さは生かされるだろう。反面、テーブルの上に置いたフルーツはいまひとつ明るさが物足りない。部屋全体の雰囲気よりも食卓での料理の見栄えを優先する場合は、従来型のほうがいいと思う。
間接照明でも配光角の広さが功を奏し、390ルーメンと全光束が低めにもかかわらず、下方にも光が行き渡っている。光の広がり方が白熱灯のように自然で、配光角の狭いタイプよりも好印象だ。
配光角の広さというユニークな特徴を備えたLDA7L-Gだが、決してオールマイティに使えるわけではない。トイレや廊下のようなダウンライトタイプは、従来型のほうが適していると思う。和室での吊り下げ照明のようなケースでも、テーブル上の料理の明るさを重視して従来型を選ぶという人も少なくはないだろう。配光角が広がった分だけ下方向への明るさは減るので、この点は従来型と賢く使い分ける必要がありそうだ。
ただ、和室の天井の照らし方や洋室での間接照明の例を見ると、白熱灯に似た広がりのある光はすばらしい。照明器具やLED電球としてはかなり画期的で、ここに魅力を感じる人は少なくないだろう。また配光角が重要な照明器具も世の中には多い。この配光角の広さを保ったまま、さらに明るいモデルの登場を期待したい。
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