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これイーッ! 通勤の平和を守る「Ejacket 仮面ライダー新1号」

» 2011年06月09日 13時30分 公開
[芹澤隆徳,ITmedia]
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 「仮面ライダー」生誕40周年にあたる今年、あの新1号が再び動き出した。バンダイが7月23日に発売する「Ejacket 仮面ライダー新1号」は、駅の改札やコンビニのEdy決済システムにタッチすると仮面ライダーの変身音が流れるカードケースだ。しかも変身ベルトの回転をLEDで再現する発光ギミック付き。

「Ejacket 仮面ライダー新1号」と利用イメージ。7月23日発売予定で、価格は2000円 (c)石森プロ・東映

 公の場で使うと、きっと恥ずかしい思いをするこのアイテムについて、企画・開発を担当したバンダイ・プレイトイ事業部イノベイティブトイチームの宮崎嵩広氏に詳しい話を聞いた。

――なぜ新1号を選んだのでしょうか

宮崎氏:1971年放送を開始した「仮面ライダー」(旧1号)では「変身ポーズ」という設定がなく、変身ベルトに風を受けなければ変身できませんでした。当然、風のない室内では変身できない。それが弱点でもあったのです。

――なるほど。コンビニや駅で風が吹くとは限りません

宮崎氏:そうです。われわれは、毎日の何気ないシーンを玩具で演出したいと考えています。1億3000枚という発行枚数を誇る非接触ICカードに玩具を組み合わせることで、毎日の「ピッ」や「シャリーン」をより楽しくしたい。しかし、風が吹かないと変身できないのでは通勤の安全は守れません。

――音や光のギミックが動く仕組みを教えてください

宮崎氏:非接触ICが利用する13.56MHzの電波に反応して各種ギミックが発動します。開発にあたっては、「Edy」を運営するビットワレットさんと協力して、動作検証などを担当していただきました。したがって動作保証はEdyとなっていますが、駅の改札など13.56MHzの電波を使用するタイプでしたら動作するはずです。ターゲットユーザーは、現在は通勤者である「仮面ライダー世代」の30〜40代男性です。

音と同時に光が回って変身シーンを再現する

――しかし、世の通勤者はほとんど普通の社会人です。変身ポーズはともかく、コンビニのレジや駅の改札で仮面ライダーの変身音が鳴りだしたら、けっこう恥ずかしい思いをするのではないでしょうか?

宮崎氏:心配はいりません。変身音は、タッチの4秒後になる仕組みになっています。これは「シャリーン」や「ピッ」という決済時の音が聞こえないと公共上良くないからですが、その間に店外へ移動すれば恥ずかしい思いはしません。

――バッタ並みの身体能力が必要です

宮崎氏:……そうですね。でも心配はいりません。間に合わない可能性もあるかと思いまして、音をオフにできるスイッチも用意しました。

――先に言ってください

側面にスピーカーのオン/オフスイッチを装備。サイズは93(幅)×63(高さ)×17(厚さ)ミリ。重量は56グラム。電源はLR44×2個

宮崎氏:さらに、サウンドをオフにした場合、1つ前の音を記憶する機能も搭載しています。後で「リプレイボタン」を押せば、人目のないところでゆっくりと楽しめます。

――気が利いてます。ところで、変身音以外の音も鳴るのですか?

宮崎氏:変身音のほかに、ショッカー戦闘員の「イー!」、爆発音、ライダーと怪人が戦っている音など、7つの音源を持っています。これらの音源を組み合わせ、バトルシーンをイメージした一連の音声を作ることで、30パターン以上のスペシャルサウンドを用意しました。ただし、これらスペシャルサウンドは、特定のタッチ回数のときでなければ鳴りません。

背面にICカードを入れる。スピーカーは背面向きに装着されているが、横に音を逃がす穴がある(左)。ストラップホールも装備(右)

――なるほど、1つ前の音をメモリーしておくことは重要ですね。では、何回目のタッチでスペシャルサウンドが鳴るのか、教えてください

宮崎氏:サウンドを探す楽しみもありますから非公表としています。何度もタッチして、どんなサウンドが聞けるか探してみてください。

 これまでタッチすると光るケースという商品は存在しましたが、音と光が両方楽しめる製品は初めてだと思います。ちなみに「Ejacket 仮面ライダー新1号」は、6月18日に開幕(一般公開)する「東京おもちゃショー」のバンダイブースで展示しますので、ぜひご来場ください。

――告知までご丁寧にありがとうございました

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