ITmedia NEWS >

見逃し視聴を可能にする“民放VOD”、来春スタート?

» 2011年08月03日 21時31分 公開
[ITmedia]

 日本テレビ放送網、テレビ朝日、TBSテレビ、テレビ東京、フジテレビジョンの民放キー局5社と電通は8月3日、VOD(ビデオ・オン・デマンド)サービスを共同で推進することに基本合意した。テレビ番組の視聴中に関連する動画をレンタルできるようになる。

 6社は「テレビの価値を向上させる」という共通認識のもと、民放各社が主体となる有料課金型のVODを計画。シリーズ番組の“見逃し”視聴や関連動画の提供を通じて番組の視聴機会を増やし、視聴者層の拡大を狙う。このため使いやすさを重視した専用のユーザーインタフェースを開発して家電各社に採用を働きかけるほか、ユーザーの多様なライフスタイルに対応するためスマートフォンやタブレット端末などでの利用も検討していく。VODはレンタルを基本にするが、レンタル期間や料金といった詳細は未定。「料金や本格運用の開始時期については各放送局が決めることになる」(電通)。

 新しいユーザーインタフェースでは、リアルタイムのテレビ視聴中にVODの関連動画を呼び出せる。例えば、サッカー中継の視聴中にリモコンを操作すると、レコーダーの録画番組一覧のように放送中の画面が“小窓”表示となり、空いたスペースに過去の試合やサッカー特集といったインターネット経由のコンテンツが並ぶ仕組みだ。購入した動画を再生すると全画面表示になるが、「目的の番組を見つけて購入しておけば、後で視聴できる。リアルタイム視聴のじゃまにはならない」(電通)。既存のVODサービスがメニューから検索などで目的の番組を探すのに対し、直感的な操作が可能になるという。

 6社は、2012年度から2014年度を本格運用に向けた準備期間と位置づけ、ネット対応テレビやタブレットといった端末の普及状況を考慮して本格運用の時期を決める方針。ただし、「2012年の春には対応する端末(テレビ)の第1弾が市場に出る」としており、この時期に一部サービスは開始される見通しだ。

関連キーワード

テレビ | VOD | 民放 | 電通 | インタフェース


Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.