ヤマハは8月25日、AVアンプの上位モデルとして、「AVENTAGE」(アベンタージュ)シリーズ3製品を発表した。AVENTAGEは、「AV Entertainment for New Age」をキーワードとしたハイクラスAVアンプ。その名の通り、スマートフォン連携や96Hz/24bit対応のネットワークオーディオ機能など、オーディオ・ビジュアルの新しい潮流を取り込んだ。9月上旬から順次発売する予定だ。
型番 | RX-A3010 | RX-A2010 | RX-A1010 |
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出力(定格) | 150ワット×9 | 140ワット×9 | 110ワット×7 |
シネマDSP | シネマDSP HD3 | シネマDSP<3D&キュービックモード> | シネマDSP<3Dモード> |
発売日 | 9月下旬 | 9月中旬 | 9月上旬 |
価格 | 26万400円 | 19万9500円 | 12万6000円 |
RX-A3010は、同社のフラグシップ「DSP-Z11」と同じ「シネマDSP HD3」(キュービック)に対応したモデル。フロントプレゼンス用スピーカーとリアプレゼンススピーカーを加え、高さ方向の初期反射音を含む3次元サラウンド再生が可能だ。内蔵アンプは定格150ワットの9ch構成となっているが、プリアウトは11.2chまでサポートしている。
筐体(きょうたい)構造は、フラグシップモデルのZシリーズで培ったH型クロスフレームやリジッドボトムフレームを採用。重心を引き下げ、剛性をアップするダブルボトム構造といったノウハウを集約し、左右対称コンストラクションの制振・高剛性シャーシを作り上げた。底面には筐体を支えるメタルレッグを四隅に配置し、中央にも「A.R.T.Wadge」(アートウェッジ)と名付けられた“第5の足”を備えている。
電源部には、重量が約6.5キログラムという大型の電源トランスを搭載。特性のカーボンシース・ブロックケミコンを2つ備えたオーディオ専用電源を中心として、映像・制御系などのデジタル回路用とFLディスプレイ回路用をそれぞれ独立。すべての動作モードにおけるS/N比を高めたという。
アンプ部は、高速熱帰還型パワートランジスターと大容量の制振ヒートシンクを採用した左右対称設計。オーディオ入力部とD/Aコンバーター部の電位差を解消し、微小信号の再生品を高める「D.O.P.G.コンセプト」に加え、DSDダイレクト入力対応のDAC「DSD1796」(バーブラウン製)などぜいたくな仕様となった。
ネットワークオーディオ機能は、同社の専用プレーヤー「NP-S2000」に準じたもので、Windows 7とDLNA1.5準拠し、96kHz/24bit音源の再生が可能なネットワークレシーバー機能を持つ。「パソコンやNASにストックした音楽ファイルをピュアオーディオグレードの音で楽しめる」(同社)。
ヤマハが提供するスマートフォン用アプリ「AV CONTROLLER」によるリモート操作も可能だ。電源や音量調整に加え、入力ソースの選択やサラウンドモードの選択がスマートフォンやiPod touchから行える。またPC向けの「ウェブコントロールセンター」では、WebブラウザからAVアンプの動作状況を確認しつつ操作が可能になる。
RX-A2010は、一般的な5.1ch構成にフロントとリアのプレゼンススピーカーを加えた「シネマDSP<3Dモード>対応の9.2chのAVアンプ。上位機と同様、H型クロスフレームとリジッドボトムフレームを備えた制振・高剛性シャーシを採用。左右独立構成の9chパワーアンプや「HQV Vita」ビデオプロセッサーを採用した映像回路を備えている。
またAVENTAGEシリーズのエントリーに位置する「RX-A1010」は、アンプこそ7.1ch構成ながらも、内蔵のVPS(バーチャル・プレゼンス・スピーカー)機能を使ってシネマDSP<3Dモード>再生を可能にしたモデル。リジッドボトムフレーム装備の制振・高剛性シャーシ、3回路分離型パワーサプライといった設計思想を上級機から継承した「AVENTAGE基準のスタンダード機」(同社)という。
もちろん、両モデルとも「AV CONTROLLER」によるリモート操作や96kHz/24bitのネットワークオーディオ再生に対応。ヤマハでは、「AVレシーバーの新たな利用価値をふんだんに盛り込んだ新シリーズ」と話している。
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