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開放的で、鳴りっぷりの良いダイナミックなサウンド、ソニー「MDR-MA900」野村ケンジのぶらんにゅ〜AV Review(1/2 ページ)

» 2012年05月25日 19時10分 公開
[野村ケンジ,ITmedia]

 ヘッドフォンからテレビ、ホームシアターまで、さまざまなジャンルの数多あるAV系新製品のなかから注目の新製品をピックアップし、いち早いレビューをお送りしていく「野村ケンジのぶらんにゅ〜AV Review」。今回はソニーの新型ヘッドフォン「MDR-MA900」の試聴レビューをお届けしよう。

「MDR-MA900」。実売想定価格は2万9500円前後

 ヘッドフォンとイヤフォン。同じジャンルに属する製品ながらも、使われ方がかなり異なっているのは皆さんご承知のとおり。なかでもオープンエアータイプと呼ばれる開放型ハウジングを持つヘッドフォンは、屋内、しかも音漏れがある程度許される環境でしか利用できないため、比較的ユーザーを選ぶ製品であることは確かだ。しかし同時に、オープンエアーならではの、ヘッドフォンとは思えない広がり感のある開放的なサウンドという、何者にも代え難い大きな魅力も持ち合わせており、それをよしとする根強いファンが少なからずいることも確かだ。

 そんなオープンエアータイプのヘッドフォンが、新たにソニーからリリースされた。「MAシリーズ」と名付けられたこの新シリーズは、実売想定価格で2350円のエントリーモデル(MDR-MA100)から2万9500円のハイエンドモデル(MDR-MA900)まで、幅広いラインアップを用意しているのが特長。そのなかでも今回は、最上級モデルの「MDR-MA900」を借用し、その実力のほどをチェックすることにした。

 まず外観を見て気がつくのは、往年の名機「MDR-F1」をほうふつとさせる、個性的なデザインを持つことだ。ドライバー口径が70ミリと超大型のため、「MDR-F1」のような“ドライバーユニットが浮いている”感はなくなったが、構造的にはそれに近い。そのサウンドを大いに期待させるフォルムだ。

参考画像「MDR-F1」(生産完了品)

 約195グラムという軽量さのおかげか、装着感はいたって良好だ。大口径ユニットを採用しているため、MDR-F1ほどの開放感はないものの、それでも一般的な開放型ハウジングに比べて、かなりの開放感がある。一方で、ヘアバンドが細い点もなかなかに良好。人によっては耐久性を心配するかもしれないが、特に不安な印象はなかったし、逆にメリットに感じる人の方が多いだろう。


 ケーブルはイマドキ流行の着脱式ではないものの、片出しであること、細めのケーブルを使用していることもあって、使い勝手はまずまず良好だ。

編集部注:初掲載時、ケーブルが両だしという記載がありましたが、片だしの誤りでした。お詫びして訂正いたします。



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