レーザーが液晶テレビの“色”を変えた? 鮮やかなシアターテレビ“REAL LASERVUE”の実力を麻倉怜士が探る麻倉怜士の三番勝負(5/5 ページ)

» 2012年07月23日 10時00分 公開
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麻倉氏: 最後に今回の開発を通じてとくに印象深かったこと。これから何をしたいかを話してください

安井氏: バックライトが新しくなったことで、可能性が広がります。肌色はホワイトと密接な関係があります。バックライトがいじれる、つまりLEDとレーザーの調整でホワイトが決められることは大きなメリットになります。色温度ごとにバックライトのバランスを変えれば、さらに微妙な色が出せます。

杉浦氏: 今回の開発は研究所も多分に関与しているので、若い研究員たちに物作りの現場を経験させることができたのは大きな収穫でした。今回は55V型のフラグシップですが、今後はもう少し小さいサイズを含め、こなれた価格の製品が出せればと思います。

若い研究者たちに物作りの現場を経験させることができたのは大きな収穫という杉浦氏(左)。新バックライトにより、画質はもっと進化すると話す安井氏(右)

別府氏: われわれの場合、液晶テレビのマーケットは日本だけです。三菱電機は海外でもビジネスをしていますが、液晶テレビを販売しているのは日本のみです。海外では画質や色に対してまったく感覚が違います。われわれは、日本特有の市場性に合わせた製品開発を今後も心がけていきます。


「大画面」の三菱が復活した

 三菱電機には、個人的に思い入れがあります。同社はかつてブラウン管を製造していた1社で、1985年には初めての37型ブラウン管テレビを送り出しました。当時は20型で大画面とされていた時代ですから、もちろん業界最大(※3)。発売前は「そんなに大きく高価なものは売れない」と言われていたのですが、実際に出してみるとかなりの需要があったそうです。それまで「大型画面」と言われていたものを「大画面」と言い換えたのも三菱電機でした。

※3:1985年9月5日発表の37インチカラーテレビ「37C960」において

 大画面が人気になると、今度はVHSデッキが売れます。それまでの小さな画面で見ていると機器ごとの画質差はあまり感じませんが、大きい画面になると歴然とした差が生じます。おそらく三菱電機社内でも「うちのテレビにきれいに映したい」と開発に対するモチベーションがアップしたのでしょう。解像度重視の三菱製VHSデッキが一世を風靡しました。

 ところが21世紀に入り、薄型テレビ全盛の時代になると、三菱電機は目立たなくなりました。私も存在感が薄れたようで心配していたのですが、今回の「REAL LASERVUE」を見て、「三菱電機の復活」を感じました。ほかの会社が落ち込んでいるときに、自分の価値観で、自分の開発したいものを作り、しっかり提案できる。液晶パネル以外は自社で手がけ、しかも良い画質、良い音質という根本的な部分を抑えています。小手先でいじるのではなく、レーザーやNCVのように素材から変えてきました。それはつまり企業力であり、技術開発力です。これまでも持ってはいたけれど、デジタル時代になってあまり表に出ていなかったものが、ここへきて同時多発的に出てきた印象です。


 デジタル化以降、テレビメーカーの開発の現場には、「このくらいでいいだろう」「他社と同じレベルで十分」といった風潮があり、残ったことといえば“スマート化くらい”という状況です。しかし、進歩の早いネットワークサービスの機能を10年は使い続けるテレビに入れるのは間違いでしょう。その間にサービスのトレンドは大きく変わるはず。スマート機能は、ゲーム機やセットトップボックスに入れた方が良いと私は思います。

 REAL LASERVUEは、そのような業界の風潮や常識を覆すテレビです。業界の異端児・三菱電機が、テレビの本質的な魅力を追求し、しっかりとした価値観に基づいて開発したオンリーワン商品です。三菱電機の製品開発に対する姿勢も合わせ、テレビ不況といわれる今だからこそ、多くの人に注目してほしいテレビです。



オールインワンのプレミアム録画テレビ

 「LCD-55LSR3」は、1Tバイトの大容量HDDとBlu-ray Discドライブの両方を搭載したオールインワンの録画テレビでもある。地上/BS/CS110度デジタルチューナーを3基備えているため、別の番組を視聴しながら2番組の同時録画が可能だ。最大12倍までの長時間録画に加え、オートチャプター機能の「おすすめ自動チャプター」や、録画番組をダイジェスト再生できるる「見どころ再生」など、同社製BDレコーダー“REALブルーレイ”で定評のある機能を取り込んだ。

 もちろんBlu-ray 3Dの再生もサポート。10個の「DIATONE NCVスピーカー」が可能にするフロントサラウンドと合わせ、自宅で映画館の臨場感を味わえる。まさに“見る”、“録る”、“聴く”、“残す”の1台4役をこなすオールインワンモデルだ。



製品名 REAL LASERVUE
型番 LCD-55LSR3
画面サイズ 55V型(1920×1080ピクセル)
チューナー 地上/BS/CS110度デジタル×3
入出力端子 HDMI入力×3(ARC対応)、アナログビデオ入力×3(D端子×1含む)、ミニD-Sub 15ピン(PC接続)、光デジタル音声出力、i.LINK(TS)×1、USB×1、SDカードスロット、LAN端子など
外形寸法 1295(幅)×929(高さ)×408(奥行き)ミリ(スタンドあり)
本体重量 44.6キログラム(スタンドあり)
本体カラー ブロンズ
価格 オープンプライス
発売日 販売中

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提供:三菱電機株式会社
アイティメディア営業企画/制作:ITmedia +D 編集部/掲載内容有効期限:2012年8月31日