FHSS:周波数ホッピング方式 【えふえっちえすえす】

【国内記事】 2001.1.22更新

 スペクトラム拡散(Spread Spectrum:SS)を使った通信方式には2種類あり,1つはIEEE802.11b規格の無線LANにも使われる直接拡散(DS)方式,そしてもう1つがBluetoothに使われる周波数ホッピング(FH)方式である。CDMA携帯電話は前者の方式に相当する。

 FH(Frequency Hopping)方式の原理は,ある一定の周期で搬送波の周波数を切り替えて(ホッピングして),通信を行うというもの。送信側だけでなく,受信側もまったく同様に周波数(チャネル)を変更することで,正しい通信が行われる。

 Bluetoothでは,2.4GHz帯の広帯域(2402〜2480MHz)の中に1MHzごと,79個のチャネルを設定しており,1秒間に1600回のチャネル切替を行いながら通信を行う。このことにより,干渉する周波数を発生する機器が周囲に存在していても,その影響を極力少なくすることができる。

 通常の無線通信において,同じ周波数を使う信号が重なってしまったら,ノイズの混入と同じことになり,そのどちらもが正しく通信することができなくなる。一般的にエラー時にはデータ再送をすることになるのだが,同じ周波数が存在し続けると,いつまで経ってもエラーのままで通信は完了しない。

 Bluetooth は,屋内,屋外いずれの使用環境においても,常に周波数が込み入っているであろうと想定されており,同一周波数になる時間を短くするFH方式が最適とされている。

 事実,同じ2.4GHz帯を使う無線LAN製品や,電子レンジなどが出す干渉波の影響を受けても,Bluetooth側の通信が途絶えてしまうことはないという実験結果もある。しかし,チャネル切り替えにかかる処理の都合上,無線LAN並みの高速化を実現するのは難しい。

[江戸川,ITmedia]

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