Mobile Weekly Top10

携帯電話のプラットフォーム戦争,開戦は近い?

【国内記事】 2001年3月26日更新

Mobile Weekly Top10 3月5日〜3月11日
1位 ドコモの携帯を持っていれば,PHSは無料で使える?
2位 カタログには載っていない,D503i情報
3位 今日の逸品:写真で見る「D503i」
4位 D503iのiアプリ性能は?──5機種まとめてテスト
5位 J-フォン,Java端末の全貌を公開──ハードウェアの制御も可能
6位 着メロ,16和音,24和音の秘密とは?──エクシング
7位 やっぱり「SO503i」は速かった──ベンチマーク結果
8位 Mobile Weekly Top10
9位 QualcommのBREWはiアプリを超えるか?
10位 ACCESS,2.5-3G携帯電話向けの次世代ブラウザを発表

 先週,Top10には携帯電話の今後を占う上で気になる記事が2本ランクインした。J-フォンのJavaに関するものと,QualcommのBREWだ。

 NTTドコモが503iシリーズでJavaをサポートし,発売される機種が軒並み話題になっている。続いてJavaをサポートするのはJ-フォン。そしてau(KDDI)もJavaをサポートし,年末には「BREW」が待っている。携帯電話上のアプリケーションプラットフォームが,今年中,早ければ夏には出そろうことになる。

 状況をまとめるとこうだ。

キャリア プラットフォーム 開始時期 記事
NTTドコモ iアプリ(Java,CLDC/DoJa) 1月26日 1月18日
J-フォン Java,CLDC/MIDP+JSCL 6月 3月22日
au(KDDI) Java,CLDC 年内
au(KDDI) BREW(C,C++を利用可能) 年内 1月31日
3月16日

 これまで,携帯電話のデータ通信サービスは,コンテンツ提供者から見た場合,compactHTML,WML,MMLなどの記述言語の違いが大きなポイントだった。しかし,WAPの歩みよりにより,今後,記述言語は統合へ進むことが分かっている(2月21日の記事参照)。iモード端末向けの組み込みブラウザで有名なACCESSも,WMLやXHTML Bacisに対応した新ブラウザを発表した(3月19日の記事参照)。

 今後の携帯電話サービスの差別化は,少しずつではあるがアプリケーションプラットフォームに移っていく。つまりコンテンツ提供者にとっては,コンピュータ上で争われた“DOS対MacOSの戦い”のようなことが,携帯電話でも起こってくる。

 CLDCをベースとしたJavaは,標準的なプラットフォームとなるのが確実視されている。しかし,ドコモとJ-フォンだけを見ても,その味付けはかなり異なる。

 ドコモは機能は制限しても,セキュリティを重視。その結果,早期の規格公開が可能となった。J-フォンは,“通信キャリアが認証を行う”という形を取る代わりに,ハードウェアにもアクセスできる大きな機能拡張を行う。

 また,J-フォンは世界最大の通信キャリア英Vodafoneとプラットフォームを共通にすることで,潜在市場としてはドコモを凌ぐという。潜在市場の大きさでは,世界で7000万人ものユーザーが利用しているcdmaOneチップを供給するQualcommも,ドコモよりも大きな影響力を持つだろう(3月16日の記事参照)。

 どんなプラットフォームが成功を収めるのかに注目が集まる。

[斎藤健二,ITmedia]

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