BREW【ぶりゅう】

【国内記事】 2001年4月16日更新

 BREW(Binary Runtime Environment for Wireless)は,携帯電話で実行するプログラム開発環境で,Javaではなく,CやC++言語で記述できるのが特長だ。米Qualcommが開発し,KDDIがcdmaOne端末への採用を予定している。

 Javaによりアプリケーションといえば,NTTドコモがすでにiアプリを採用し,市場からも好評を得ている。しかし現在のところiアプリ自身の制限や,Javaのプログラマーが少ないなどの背景もあり,ゲーム以外の有用なコンテンツが出てこないという現実もある。

 そこで,BREWでは世界的にもプログラマーの多い,CやC++の開発環境を採用しているわけだが,JavaVMの搭載によってJavaでも利用が可能になる。BREWがNTTドコモのiアプリや,今後登場するJ-フォンのJava「JBlend」と違うのは,端末で使われるチップがQualcommのもので,全端末共通となることである。そのため,パフォーマンスはどの端末でも同じで,他社のように機種によって速度が違うとか,まったく動かないということがないと言われている。また,アプリケーション開発にかかるコストの低減も期待されている。

 BREWの最大の特長は,1つのアプリケーションがほかのアプリケーションを呼び出したり,あるいは携帯電話の中にある電話帳やユーザー情報などにアクセスできること。NTTドコモのiアプリでは,セキュリティ面からこうしたことを一律禁じる仕様になっているが,そのためiアプリでできることが少ないというのも事実である。

 一方,BREWではiアプリに比べるとはるかに自由度が高くなっており,何でもできるかの印象を持ちやすい。だが,現実にはこちらもセキュリティの問題があり,アプリケーションにはデジタル署名を使う予定だという。そのため認定にかかる手間などを考えると,個人がBREW用のプログラムを作成することは,今のiアプリ以上に困難になると思われる。

 KDDIでは2001年夏に,まずはJ-フォンと互換性のあるJava端末の投入を予定しており,BREWの投入はそれ以降を予定している。

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[江戸川,ITmedia]

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