ツーカー,MIDIを使った携帯向け音楽配信「funstyle」を発表

ツーカーは携帯電話に向けてMIDI方式の楽曲を配信するサービスを開始する。

【国内記事】 2001年4月19日更新

 ツーカーグループは4月19日,MIDI方式の楽曲データを携帯電話に配信するサービス「funstyle」を5月下旬より開始すると発表した。対応端末となる「TK11」では,付属するイヤホンマイクを使って64和音492音色の楽曲を楽しむことができる。

 「BGMとしてステレオの楽曲を聞いてもいいし,歌詞を表示すればカラオケの練習にもなる」と,KDDI移動体事業戦略本部ツーカー事業推進部のM1プロジェクトグループリーダーである安田洋部長は,funstyleの利用法を説明する。

 EZweb内に設置されるfunstyleでは,第一興商やSICから提供を受けた1000曲あまりの楽曲をダウンロードできる。月額基本料は100円(8月31日まで無料)。1曲当たりの情報料は0円から150円となっている。

 楽曲は1曲当たり約40Kバイト。50秒程度でダウンロードが可能だ。対応端末のTK11には1Mバイトのメモリが搭載されており,約20曲を保存できる。

 いったん楽曲をダウンロードしてしまえば,音程のキーを変更したり,特定の楽器音を消すことも可能。また原曲の好きな部分を切り出して,着信音に設定することもできる。

発表会場では,TK11の演奏によるバンドの生演奏も行われた

対応端末TK11はfunstyleと同時に登場

 京セラ製となるTK11には,ツーカーがフランスのDreamと共同開発したMIDIチップが搭載されている。funstyleからダウンロードできる楽曲は「GSに近い独自の方式」(安田氏)のフォーマットだが,GS対応のMIDIファイルであれば再生が可能だ。

 ユーザーがPCで作成したMIDIファイルを,インターネットを通じてfunstyle内にアップロードし,そこからダウンロードできる仕組みも用意されている。ただし「セキュリティ面などを考慮する必要があるので当初は開放しない」と安田氏は説明する。

 funstyleとは,ツーカーが今後提供していくエンターテイメント系のコンテンツを総称した名称。「今回は音楽バージョン。音楽とゲームを組み合わせたものなどを構想中だ」と安田氏は語る。

 ただし,今後発売する端末を全てfunstyle対応にしていく予定はない。例えば,ツーカーの最新機種であるTD11はデータ量課金やEZweb@mailに対応しているが,TK11は非対応だ。

 「将来的には,EZweb@mailやJava,P@bitといった基本機能は全端末に搭載したい。ただしfunstyleはオプション的な位置付け」(ツーカーセルラー東京取締役企画部統括部長の有田重夫氏)

 MIDIを使い64和音で再生される楽曲は,16和音の端末と比べても隔日の感がある。しかし演奏が魅力的なだけに,楽器の演奏のみで歌声が再生できないのはユーザーの反応が気になるところ。

 ツーカーでも,“まずはTK11の売れ行きを見て”というスタンスのようだ。「(売上は)まだよく分からない。携帯電話初,という意味ではテストケース」と安田氏は言う。

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[斎藤健二,ITmedia]

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