写真で見る「P503iS」──各所に特殊機能が

P503iSは長らく待ち望んだ甲斐ある端末だ。プライベートウィンドウや赤外線通信機能も備える折りたたみ型であり,液晶やキーの操作性も向上している。

【国内記事】 2001年5月8日更新

 5月8日,NTTドコモの503iシリーズ中3機種目となる折りたたみ型携帯電話「P503iS」が発売された。実績ある松下通信工業製の折りたたみ型iモードとして,早くから注目されていた端末だ。

 位置付けは大体以下の表のようになる。iアプリ対応の503iシリーズではあるが,人気の「P209iS」ユーザーから見れば“液晶が大きくなり,16和音となった”端末ともいえる。

  503iシリーズ 210iシリーズ 209iシリーズ
ストレート P503i P210i(未発売) P209i
F503i F210i F209i
D503i D210i D209i
  KO210i(未発売) KO209i
    R209i
折りたたみ N503i N210i N209i
SO503i SO210i(未発売)  
P503iS   P209iS

未発売機種に関してはZDNet予想

P209iSに比べると,少々無骨?

 普及機であるP209iSが,ブラックパール,シェルピンク,アロマティックパープルと女性を意識した色使いなのに対して,P503iSはスターリングシルバー,ジェットブラック,オーシャンブルーと落ち着いた色使いだ。細かな造形も,P209iSが曲線を基調とした柔らかなつくりなのに対して,P503iSは力強さを感じるデザインになっている。

左からジェットブラック,スターリングシルバー,オーシャンブルー。

P209iSに比べると,P503iSは若干大きめ。幅50×高さ97×厚さ27ミリと,P209iSに比べて幅3ミリ,高さ5ミリ,厚さ2ミリずつ大きくなっている。

2台を開いてみた。液晶の大きさととちょうつがい部分のイメージが大きく異なる。ひょうたんのようなくびれになっているP209iSに対して,P503iSはガッシリしている。

 P209iSと比較した場合,決定キーが抜群に押しやすいことは魅力的だ。ただし,P503iSには「メールボタン」がないのが残念。50xシリーズでもSO503iやN503i,D503iにはメールボタンが付いており,今後の改善が期待される。

液晶はP503iよりも少々拡大

 P503iSの液晶は256色半透過STN液晶であり,P503iと同等。ただしサイズは少々大きくなっており,バックライトは弱めながらコントラストははっきりしている。

 「N503i」や「D503i」が4096色表示,「SO503i」では6万5000色表示と多色化が進む液晶だが,P503iSの液晶は発色性の良さ,コントラスト比の高さ,明るい場所でも見やすいという点において,それらに匹敵するクオリティといえる。

液晶の対角線の長さを実測してみたところ,P503iSが51ミリ,P503iが48ミリだった。同じ2インチクラスながらわずかにP503iSのほうが大きい。

 iモードサイトの閲覧に関しては,P503iとほとんど変わっていない。JPEG画像の表示も可能だし,Table表示ができないのも同様だ。P503iと並べてスクロールを行ってみたところ,そのスピードさえほぼ同一だった。

プライベートウィンドウはP209iSとほぼ同一

 液晶裏面に設置されたモノクロ液晶は「小窓表示部」(プライベートウィンドウ)と呼ばれ,待ち受け時や着信時にさまざまな情報を表示する。プライベートウィンドウによって,わざわざ液晶の開閉を行わなくても“今何時なのか”“誰から電話がかかってきているのか”などが分かるわけだ。

 最近では「N210i」や「P209iS」にも搭載されているこういったサブウィンドウだが,P503iSのものは機能的にはほぼP209iSと同等のもの。ウィンドウ下のメモボタンを押すことでバックライトが点灯し,暗い場所でも情報を読み取ることができる。

現在時刻と日付のほかに電波強度なども表示される。

メモボタンを押すことで,バックライトが点灯するとともに表示が切り替わる。バイブレータやマナーモードの有無など各種設定を確認できる。

着信があれば,このように表示して教えてくれる。

電話着信時は,アドレス帳に登録してある番号ならその名称が,登録されていなければ電話番号が表示される。メモボタンが7色に光るのにも注目。

赤外線は健在

 P503iに搭載されていた赤外線通信機能「Ir-kiss」も健在だ。IrMC 1.1に対応し,P503i,N503iなどとアドレス帳の内容,スケジュールの内容などが送受信可能。早速P503iのアドレス帳を“全件送信”したところ,無事に全アドレスデータが移行できた。

赤外線通信機能は,液晶右側面に搭載される。

液晶部には,プライベートウィンドウ,メモボタン,赤外線通信機能など多くが詰め込まれている。スピーカーもNTTドコモの端末には珍しく液晶部にあり,口径も大きめだ。

折りたたみ電話機としては?

 最後に,折りたたみ型の携帯電話として,ちょうつがいのあたりの様子や,折りたたみ動作を見ておこう。まず,折りたたみ音は“パタン”といった感じだ。好みにもよるが,N503i,SO503iが開閉時に“カチャ”という音をさせていたのに比べると,安っぽさが漂う。

 また,通話中に折りたたむとどうなるか。N503iでは「ミュート」「保留音」「終話」の3種類から動作を設定できた(3月12日の記事参照)。P503iSでは自動的にミュートになるようだ。特に設定項目は見当たらない。

忘れてはいけないiアプリ

 503iシリーズならではの特徴であるiアプリは,P503iの保存件数7件から多少増えて10件となった。しかし,動作速度は確実に向上している。詳細は調査中だが,P503iに比較してグラフィック,数値演算ともに2倍以上高速化されている。

 詳細は追ってお伝えする予定だ。

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[九条誠二,ITmedia]

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