800MHzと1.5GHzのデュアルバンド端末も?──平成13年度のNTTドコモFOMAへの今後の機能追加,シティフォンで使われている1.5GHz帯の行方など,いくつかのことが明らかになった。
2001年,NTTドコモは幸先よいスタートを切ったとは言い難い。2月には23万台にもおよぶ回収となった「P503i」の不具合がおき(2月9日の記事参照),期待された次世代携帯電話「FOMA」も実質的に延期された(4月26日の記事参照)。 しかし2000年度のNTTドコモの決算は,売上高が対前年比26%増の4兆6860億円,経常利益が同36.5%増の6869億円と大幅な増収増益である。さらに2001年度には売上高が5兆2970億円,経常利益が7960億円に達するとNTTドコモは予想している。 FOMAの動向,そして根源的な周波数帯域の問題など,平成13年度のNTTドコモを概観してみよう。 FOMAはどうなるのか5月30日に試験サービスが開始されるFOMAだが,アナウンスされていながらも開始時期が未定の機能がいくつかあった(4月26日の記事参照)。 NTTドコモの立川啓二社長は,2001年3月期決算発表説明会で「年内にiモーションサービス,音楽配信サービスを行う」と語った。 このiモーションは,iモードコンテンツの1つとして短い映像などを再生できるサービスだ。また,現在PHSで提供中の音楽配信サービス「M-stage music」もFOMAをより便利に使えるようになるサービスである。 これまで判明しているFOMAの機能のスケジュールをまとめると,以下のようになる。
800MHzと1.5GHzのデュアルバンド端末も?また,国内の携帯電話キャリアで最多の契約者数を数えるNTTドコモには,利用できる周波数帯域がそろそろ不足するのではないかという懸念もある。 NTTドコモのネットワーク本部長である津田志郎常務取締役は,「ドコモの割り当て周波数は潤沢とはいえない。(しかし)トラフィックが増えてネックとなるのは,無線区間ではなくサーバやインターネットとの出入り口だ」と語る。 しかし2GHz帯を利用するFOMAが主流になるまでは,現行のiモード端末が使っている800MHz帯だけでは厳しいかもしれない。ドコモは800MHzのほかに,1.5GHz帯で「シティフォン」サービスを行っている。契約者数の純減が止まらず,「ほぼ死に体」となっているシティフォンの使用周波数帯域を活用しようという考えもあるようだ。 「(800MHzと1.5GHzの)デュアルバンドの電話機を今年度中に導入し,利用者から見るとどちらの周波数を使っているのか意識しないで利用できるものを投入する予定」(津田常務) ちなみにJava端末の売れ行きは……年間で2600万台程度といわれるNTTドコモの端末調達台数だが,初のJava対応端末である503iシリーズはどのくらい売れたのだろうか。 NTTドコモによると「3月末で160万加入」ということで,3600万加入を数えるドコモからするとまだ微々たる台数だ。ただし,503iシリーズが本格導入されたのは3月であり,今後の普及が期待される。 しかし,503iシリーズには不具合が相次いでいる。2月には,23万台にもおよぶ「P503i」が回収,交換され(2月9日の記事参照),5月11日には「SO503i」も回収,交換が決まった(5月11日の記事参照)。 特にSO503iについては,503iシリーズの特徴である“iアプリ”に関してセキュリティ面の問題があるという深刻なもの。交換台数も42万台に上っている。 関連記事 [斎藤健二,ITmedia] Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved. モバイルショップ
最新CPU搭載パソコンはドスパラで!!
最新スペック搭載ゲームパソコン
FEED BACK |