DDIポケット,ケータイ初のEメール使い放題は魅力的?

DDIポケットは音声端末でのAirH"利用者向けのオプションを追加,及びスーパーパックLLプランのサービスを改訂し,2月1日からライトEメールの使い放題も実現する。音声利用,またはデータ利用のヘビーユーザー向けに限定されるが,送受信とも使い放題のEメールサービスは初めてとなるだけに注目される。

【国内記事】 2002年1月11日更新

 DDIポケットがライトEメールを使い放題とするのはスーパーパックLLプランユーザーと,AirH"の「つなぎ放題」「ネット25」のオプションとして追加された「メール放題&トーク割引」(1月9日の記事参照)。位置付けとしては音声利用とデータ利用のそれぞれのヘビーユーザー向けとなる。残念ながら「メール割引」のようにリーズナブルな料金プランのオプションとしては利用できない。

魅力の使い放題だが,へービーユーザー限定

 ライトEメール使い放題を利用したい場合,おのずと基本料金は高めの設定になる。DDIポケットは割引サービスなども複雑な部分があるので,まずこれを整理してみよう。

SPACE基本料金相当額月額料金
ライトEメール使い放題音声端末のみスーパーパックLL1万200200
AirHAirH79304930
音声端末+カード一体型スーパーパックLL+データパックmini77801780
スーパーパックLL+データパック83502150
スーパーパックLL+AirH1万7305730
ライトEメール受信のみ無料音声端末のみスーパーパックL+ライトEメール45501550
スーパーパックS+ライトEメール31051905
音声端末+カード一体型スーパーパックL+ライトEメール+AirH75306030
スーパーパックS+ライトEメール+AirH66306030

すべて年間契約1年目の場合,音声端末+カード一体型ではデータセット割引と複数割引を適用
スーパーパックLL/Lの場合無料でメール割引(ライトメール/Pメール無料,Eメール/DXメール50%OFF)も適用
AirH"契約を含む場合,データ通信は32Kbpsパケット通信で使い放題か,フレックスチェンジで25時間/月まで無料

 表から分かるとおり,ライトEメールが使い放題になるには最低7780円の月額料金が必要。月額料金に含まれる無料通話分,無料通信分が大きいので基本料金相当の金額はそう高くないのだが,いずれにしても音声通話,またはデータ利用のヘビーユーザー向けである。

 最も不満を持つのは,既にAirH"をカード一体型端末で利用している場合だろう。Eメール使い放題を実現するには音声端末でスーパーパックLLプランを契約するしかなく,この場合の月額料金は1万730円。AirH"によるデータ通信と共に音声通話もヘビーに利用するユーザー以外にはいかんせん高い。

 結局,ライトEメール送信料金にどれだけ重きを置くかという点が重要となる。リーズナブルなスーパーパックL/SでもライトEメールは300円/月(年間契約の場合)で受信は無料になり,送信は3円/通。1日10通程度ライトEメールの送信を行っても必要な料金は月1000円未満だ。この程度なら,なにも料金プランをスーパーパックLLに変更するメリットはない。

 音声もある程度ヘビーに使い,ライトEメールの送信も頻繁に行うなら,スーパーパックLLをデータセット割引で無理やりデータパックminiと組み合わせて利用する手もある。

 ライトEメールを最も安く使い放題にする方法は,“音声通話プラン50%割引”となるデータセット割引を適用する,この組み合わせだからだ(2001年9月の記事参照)。

 データパックminiのデータ通信無料分を無視したとしても7780円で5000円分の無料通話ができるので,基本料金相当分は2780円。1日30通ライトEメールを送信すれば90円/日,2700円/月となるので,データパックminiの無料データ通信分を利用しなくても基本料金相当分がほぼペイする計算だ。

 スーパーパックLで5000円分通話を行い,1日30通ライトEメールを送信すると,基本料金+通話料金が6550円,ライトEメール送信料金が2700円で合計9250円となり,スーパーパックLL+データパックmini(データセット割引)のほうが確かにリーズナブル。しかしここまで利用する人は,スーパーパックLLを選択すればいいだろう。長期利用の人ならスーパーパックLLの基本料金は最大9000円まで割引されるからだ。

やはりAirH"対応音声端末向け? 次のステップに期待

 今回のオプション追加,及びサービス改訂でメリットを受けるのは極めて限定されたDDIポケットユーザーだ。魅力的と思えるのは「KX-HV200」のようなAirH"対応音声端末で音声利用とインターネット接続を兼ねる場合だろう(2001年12月の記事参照)。

 「メール放題&トークパック」には「メール割引」「ライトEメール」のオプション料金600円に加えて,ライトEメール送信無料というオマケが付く。ライトEメール送信分を差し引いても月に2400円以上音声利用する場合はお得だ。このくらいなら音声利用する,という人も多いはずだ。

 現在スーパーパックL+ライトEメールを利用しているという人なら,月額3380円の追加で同じ無料音声通話分に加え,AirH"での通信環境とライトEメール受信使い放題が実現できる。DDIポケットユーザーでAirH"の導入も検討しているなら割安感は大きい。

 「メール放題&トークパック」が割安感はあるのは,そもそもAirH"利用者ならヘビーに端末単体でEメール送信を行わないというDDIポケット側の見込みもあるだろう。PCやPDAとAirH"でのインターネット接続を利用したほうがEメール送受信環境としては格段に快適で,AirH"が「使い放題」プランなら追加料金もない。そもそもAirH"でデータ通信中は端末単体でEメールを送受信できない。端末単体でヘビーにライトEメールの送信が行われる可能性は低いのだ。

 過去の例からみても,DDIポケットはサービスを順次拡大する傾向がある。ライトメール(Pメール含む)もEメール着信通知もいきなり無料化されたわけではなく,段階を踏んで値下げされた。したがってライトEメール送信の無料化も適用料金プランが拡大される可能性は高く,「メール割引」のように通常オプションとして提供される可能性は十分ある。是非そう願いたい。

 DDIポケットユーザーが携帯電話に乗り換える理由が,1通単位で見れば割高なEメール送受信にあるのは事実だ。ライトEメール使い放題適用プランの拡大は,無理のない範囲で今後実現してほしいし,DDIポケットがユーザー離れを防ぐ強力な武器になるだろう。

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[坪山博貴,ITmedia]

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