J-フォン端末に医療画像を転送──実証実験開始

救急医療現場にも携帯電話が活躍する時代になった。MRI装置からの画像をデジタル形式のまま,J-フォン端末に転送する実証実験が開始される。

【国内記事】 2002年1月24日更新

 J-フォンは1月24日,インフォコムおよびフィリップスメディカルシステムズと共同で,MRI(磁気共鳴画像)装置などの医療画像診断装置からJ-フォンの端末に医療画像をデジタル形式のままで転送するシステムを開発したと発表した。

 「MRI装置で画像を撮影した際に,自分だけでは判断できない状況でも,このシステムを使うことで遠隔地の専門家の判断を仰ぐことができる」(J-フォン広報)

 1月23日から,杏林大学医学部付属病院(東京都三鷹市)の高原太郎助手が峰屋順一教授のもとで実証実験を開始している。

 J-フォンによると,医療画像のフィルムをモバイルカメラ内蔵型携帯電話で撮影し,転送することは従来から行われていた。2001年5月頃から新システムの開発を進め,同年10月より試験を行っていたが,1月11日にプロトタイプでの転送に成功したため,実証実験を開始する。

 このシステムの流れは以下のようになる。


 フィリップスメディカルシステムズのMRI装置に,メールソフトや画像編集ソフトが組み込まれ,J-フォン端末で見ることのできる画像サイズ,形式に自動的に変換が行われる。画像のマーキングも可能で,伝えたい部分をより的確に相手に伝えられるという。


J-フォン端末への医療画像転送画面。画像を転送する際には同時に件名や文章も送ることができる


J-フォン端末で見たMRI画像

 さらに接続されたモデムからインターネットを通じてJ-フォンネットワークに画像が転送される。J-フォン端末では,通常のロングメールと同じ方法で画像を受信し,閲覧できる。

 ただし,転送された画像は,個人情報漏洩防止のため,ほかの携帯電話への転送やEメール経由での転送も不可能となっている。

 なおJ-フォンでは,今後発売予定の「J-SH51」「J-K51」などのパケット対応端末(2001年11月の記事参照)でも画像を閲覧できるとしている。

関連リンク
▼ J-フォン
▼ インフォコム
▼ J-フォン プレスリリース
▼ フィリップスメディカルシステムズ

[斎藤健二,ITmedia]

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