日本通信の「bモバイル」,医療機器のバクスターが導入へ

日本通信は,同社の法人向け定額制データ通信サービス「bモバイル・データサービス」をバクスターが導入,最初の顧客となったことを発表した。128Kbps通信の開始が追い風になり,検討中の企業も多いという。

【国内記事】 2002年1月31日更新

 日本通信は,同社の法人向け定額制データ通信サービス「bモバイル・データサービス」をバクスターが採用,初の顧客となったことを発表した。正式な運用は3月26日の128Kbps通信サービス開始と同時になるが,現在テストを始めているという。

 バクスターは,製薬・医療機器関連のメーカー。まずノートPC+データカードを利用している660人のMR (医薬情報担当者) にユーザーIDを配布,「最終的にはほぼ全社員に配布する予定」と話している。

響いた定額制128Kbpsサービス開始の遅れ

 日本通信によれば,初採用企業がこの時期になったのは,当初11月に予定されていた定額制の128Kbps通信サービスが,3月26日に延期されたことが大きいと話す。

 「昨年8月からMVNOとして回線の卸売りを行えるようになり,11月の128Kbpsによる定額制データ通信サービス開始に向けて各法人に営業していた。それがサービス開始の延期で商談が一度止まってしまった。しかし,DDIポケットが128Kbpsサービスの開始日を公開してからは問い合わせも増え,現在約300社と商談している。メディカル関係の会社を中心に,現在数社との契約がまとまった」 (日本通信広報)

バクスターがbモバイルを採用した理由

 バクスターは,これまで通信手段としてDDIポケットのベストエフォート方式 (64Kbps) のPHSを利用していた。だが,3月26日より128Kbpsの定額制データ通信が可能になること,RADIUSサーバ認証のほかにワンタイムパスワード機能 (メトロが提供するSAFEWORD) がサーバ上に用意されるなどセキュリティが強固であることなどから,bモバイル・データサービスの導入を決めたという。

 また同社では「e-Workスタイル」というIT化戦略の一環として,サテライトオフィス化など,モバイルによるワークスタイルを推進している。

 「MR (医薬情報担当者) は,病院を回って医師や患者に医薬情報や学会情報を伝えるのが主な仕事で,出先での作業が多い。いちいち会社に戻らず会社のデータにアクセスできるような環境は既に構築しており,モバイル環境からの経費報告,承認,データベースへのアクセスといったことはノートPCでも既に可能となっている。bモバイルを採用することで,128Kbps通信による処理の高速化が実現するのでノーツとのやりとりなど,これまで64Kbpsでは多少のストレスを感じていた作業の効率も上がると予測している」 (バクスター広報)

 また,コスト面でも「データ通信料のみで,従来に比べ月あたり20%強削減できる」 (バクスター広報)

 bモバイルは,定額制によるデータ通信をはじめ,ワンタイムパスワード導入,アクセラレータによるデータ通信の高速化など,法人需要に必要とされるサービスを準備してきた。128Kbpsサービス開始を間近に控え,追い風に乗りつつあるようだ。

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[後藤祥子,ITmedia]

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