モバイル向けXScaleチップの登場に合わせ,ソリューション開発企業がデモインテルが発表したモバイル機器向けXScaleチップに,早くも多くの企業が取り組みを始めている。発表会場ではPDA向けプロセッサPXA250/400MHz搭載デバイスによるデモを始め,XScaleベースのソリューション開発を行う10社が出展した。
インテルは,モバイル端末向けXScaleベースのプロセッサ2製品の発表会を行った。新製品は,PDA向けの「PXA250」と携帯電話向けの「PXA210」。両製品ともStrongARMの後継となるXScaleテクノロジーに基づいた製品で,低消費電力での高いパフォーマンスを実現,マルチメディア対応の携帯電話やPDA,テレマティクスなどのワイヤレスインターネット対応製品に適しているという。 (2月12日の記事参照) インテルは発表会の席上,PXA250/400MHzが搭載されたPocket PC 2002デバイス上で実際に3Dのゲームを稼働させるデモンストレーションを行い,マルチメディア機能に強いプロセッサであることを印象づけた。 デモに使用されたデバイスは台湾のASUS製。インテルによれば,ASUSはPXA250を搭載したPDAを発売する予定があるという。
早くもボード設計に取り組む長野日本無線長野日本無線は,PXA250アプリケーションプロセッサを用いた製品について,ODMによる製品の開発および製造を手がける。デモではXScaleを搭載したテスト用のボードを出展,「先にボードを顧客に供給して,アプリの開発を行ってもらうことで,最終的なボードの納期を早めることができる」と話す。
同社は通信機器,OA機器,電源装置,電子部品の4事業分野で事業を展開,企業向けハンディターミナル用ボードの開発をはじめ,ボード設計,ソフトウェアやOSのポーティング,ドライバの実装などを行っている。XScaleの前身であるStrongARMプロセッサを使用した組み込み用各種ボードなどの開発,製品を手がけていたことからXScaleについても早く対応できるという。「StrongARMに関する技術やノウハウの蓄積により,開発環境を持っているので日本で唯一,インテルのテクニカルコンサルタントとして認められている」 同社のインテルコンサルティンググループ 笠井正徳部長は「ハード設計からソフトウェアのポーティング,ドライバの実装などを企業が行う場合,6000万円から1億円ぐらいのコストがかかる。うちはほぼ半値でそれらの作業を行える」 同社は既に2社とXScale搭載の製品開発で契約を済ませており,4月からボードの量産を行う予定。製品は企業向けハンディターミナルだという。同社では,それ以外でも「PXA250を利用したカーナビやオーディオコントローラなど,PDA以外でもさまざまな用途が考えられる」と話している。
ジャストシステム,松下電器産業,エプソン,リネオなどがデモほかのXScaleに関する企業の参入は次の通り。
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