PCを音楽サーバに──ケンウッドのAV Profile搭載Bluetoothヘッドホンシステムケンウッドはパシフィコ横浜にて開催中のBluetooth&PAN展に出展,現在策定中のAV Profileを搭載したBluetoothヘッドホンシステムなどのデモを行った。
ケンウッドは2月27日から3月1日までパシフィコ横浜にて開催中のBluetooth&PAN展 (2月27日の記事参照) に出展,現在策定中のAV Profileを搭載したBluetoothヘッドホンシステムなどのデモを行った。 AV ProfileをサポートしたBluetooth内蔵機器を多数デモンストレーション。スピーカー付きテーブルやヘッドホン,マツダ ロードスターに搭載された車載システムに,Libretto L1からBluetooth経由で音楽データを送り,ワイヤレスで音楽を再生させる様子が紹介された。 プロファイルとは,Bluetoothの機能を定義するもの。AV Profileの特徴は,ストリーミング再生に対応しているため,タイムラグのないAVデータのやりとりが行える点にある。従来のプロファイルでも,Object Push ProfileとFile Transfer Profileで2点間での音楽や映像データのやりとりは行えるが,1つのデータを全部送り終わるまで再生できないという欠点があった。
AV Profileに対応したBluetoothヘッドホン。オプションでマイクも付けられる
Bluetoothを内蔵した先行開発者用車載システム「KDC-MX700bti」を組み込んだユーノス ロードスター。Libretto L1から音楽データを飛ばし,カーステレオで再生させるデモが行われた
Bluetoothを内蔵したテーブル「Sound Table」。Libretto L1から送った音をテーブルに内蔵された超薄型スピーカーで鳴らす
Bluetoothヘッドホンで実現することBluetoothヘッドホンは,片側にリチウムイオン電池を内蔵,もう片方にBluetoothチップ,コントロール用マイコンなどの回路部分を内蔵している。オプションでマイクを付けてヘッドセットとしても利用可能だ。対応するデバイスは「Bluetooth機能を備えたPCや携帯電話を想定している」 (ケンウッド技術戦略本部戦略企画室Bluetooth Project マネージャー,吉田定義氏) 日本国内での発売当初は,PCとの接続がメインになるようだ。「現在市場に出ているBluetoothアダプタは,ファームウェアアップデートでAV Profileに対応させられる。一方,携帯電話はAV ProfileやHeadset Profile,Hands Free Profileなどのプロファイルをサポートしていないと充分な機能を発揮できない部分もある」 (吉田氏) Bluetoothヘッドホンを使えば,PCやPDAを鞄の中に入れたまま音楽を再生し,Bluetoothヘッドホンを通して聴くことができる。またヘッドホンで音楽を聴いているときにBluetooth内蔵の携帯電話が鳴ると,音で通知する機能を備えており,そのまま電話に切り替えて話すことも可能だという。 携帯電話の対応は海外のほうが先になると吉田氏。「海外ではHeadset Profileに対応したエリクソンの端末やHands Freeにも対応した端末が登場しているので,携帯電話でもヘッドホンを利用できる環境が日本より整っている」 (同) 。 ケンウッドでは,Bluetooth対応MD,CDプレイヤーも企画している。これらの機器をミュージックサーバのように利用して,BluetoothヘッドホンやSound Table,車載システムなどにワイヤレスで送り込み,音楽を手軽に聴ける環境作りを目指すという。しかし実際に製品がいつごろ登場するかは「Bluetooth内蔵のPCで,どれだけのニーズがあるかをリサーチして出す時期を検討する」 (吉田氏) 。 なお,デモンストレーションでは,AV Profileで最低限サポートすることになっているコーデックのSBC (Sub Band Codec) の音楽データを利用していた。製品版では,「MP3やATRAC3にも対応させる予定」 (吉田氏) ヘッドセットの発売は年内を予定しており,価格は未定。
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