ドコモとオラクル,法人向けモバイルソリューションで協業

ドコモと日本オラクル,米Oracleがモバイルソリューションで協業する。オラクルのデータベースとFOMAなどを使ったソリューションを国内で展開し,最終的には世界市場を目指す。

【国内記事】 2002年3月6日更新

 NTTドコモと日本オラクル,米Oracleは,3月6日法人向けモバイルソリューションの開発,グローバル展開を共同で推進していくことを発表した。オラクルはデータベース技術を,ドコモはFOMAなどのネットワークおよびワイヤレス技術をもちより,検討を進める。

 今後3社は,モバイルソリューション技術・製品の開発,販売・マーケティングを共同で検討し,半年後の実用化を目指す。まずは「その成果が日本において標準となることを目指す」(日本オラクルの新宅正明社長)。最終的には「日本での成功体験を持って,海外に進出していきたい」(ドコモMM事業本部長の中村維夫常務取締役)。


FOMAを中心にソリューションを開発

 今回,重点的に検討を進めるのは(1)オラクルのモバイル環境向けデータベースソフトを使用したモバイルソリューション,(2)オラクルのアプリケーションサーバを使用し,モバイル端末から企業内システムへのシームレスなアクセスを可能とするソリューション,(3)位置情報などを活用した新たな企業向けソリューションの3つ。

 外出中の営業マンが,PCカード型のFOMAをPDAに接続,顧客の情報や訪問先の地図などをサーバから随時ダウンロードして表示するといったソリューションが想定されている。


 従来からモバイルで地図情報を活用するソリューションは存在したが,オラクルの新宅氏は「今回は地図情報が必要な人にオンデマンドで提供できるインフラ(FOMA)がある」と,FOMAネットワークの優位性を強調した。

 検討内容には,PDCやPHSなどのワイヤレスネットワーク技術も入っているが,「(モバイルソリューションの検討時に)いつも念頭に置いているのはFOMA」(ドコモのMMビジネス部長加藤秀樹氏)。

第2の成長に向けて出口を探すドコモ

 今回の発表で,ドコモの中村氏から最初に出てきたのは“日本の携帯市場が飽和しつつある”という話だった。「(国内の携帯電話市場は)約8000万程度と想定している。伸びが鈍化していくことは必然」(中村氏)

 第2の成長を求めて,ドコモが手を伸ばしている先の1つが,各種ビジネス向けの市場だ。ビジネス向けは,FOMAの特徴である高速データ通信や,音声とデータ通信を同時に行えるマルチコール機能を活かしやすいという利点もある。

 そのための施策の1つが,今回のオラクルとの協業。ドコモはほかにも,SAP Japanや日本IBMなど大手IT企業と提携を進めている(2001年4月の記事参照)。

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[斎藤健二,ITmedia]

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