Athlon XP新版など,CeBITに合わせ新チップ登場ドイツで13〜20日開催のCeBITで,AMDはAthlon XP 2100+などを発表する見込み。またIntelはXeon MPを正式発表し,Transmetaは企業イメージの回復を図る。
IntelとAMDは,ドイツのハノーバーで近く開催の世界最大の展示会に合わせ,一連の新チップをリリースする見込みだ。 情報筋によると,両チップメーカーはデスクトップ/ノートPCとサーバ向けの新プロセッサを発表する。AMDは,デスクトップ用とモバイル用のAthlon XPの高速版を発表する見込み。ライバルのIntelは,サーバ用のXeon新製品のリリース準備を進めていると言われる。 CeBITは約1週間にわたって開催される技術見本市で,北米で毎年開かれているCOMDEX/Fallをはるかに上回る規模を誇る。昨年のCeBITの来場者数は約85万人。これに対してCOMDEX/Fallの来場者数は12万5000人だ。だがCOMDEX/Fallの開催地のラスベガスと違って,ハノーバーは小さな町で,ホテルも少ない。このため企業のプロダクトマネジャーや販売代理業者,その他の展示会参加者は,現地の民家で家具付きの地下室や空いている寝室を借りたりする。 CeBITというと携帯電話やPDA(携帯情報端末),Bluetoothなどのイメージが強いが,ありとあらゆる技術の展示の場へと変わってきており,オフィス備品までカバーされている。CeBITに出展するコンピュータメーカーの中では,Hewlett-Packard(HP)が新製品を発表する見込みだ。 AMDの計画に詳しい筋によると,同社はデスクトップPC用のAthlon XP 2100+と,ノートPC用のMobile Athlon 4 1600+をリリースする。これら2つの新チップは,既存ファミリーのスピード強化版で,Intelの最新製品に対抗するもの。AMDはまた,130ナノメートル(nm)製造プロセスを採用したチップの生産計画について説明する見込み。130nmへの移行でチップのサイズは縮小しスピードアップを図ることができる。 欧州市場で強いプレゼンスを誇るAMDは,例えば昨年のCeBITを,初のモバイルコンピュータ用Athlonチップ発表のための場として使っている。 一方のIntelは,情報筋によるとXeon MPを正式発表する。これは4CPU以上のサーバに向けたFosterチップの一種。Xeon MPは,予想されている通り,Pentium 4と同様のIntel NetBurstプロセッサアーキテクチャを基盤とするが,1Mバイトのオンチップ3次キャッシュなど,サーバ向けの強化点を備える。同キャッシュは重要なデータをプロセッサコアの近くに保管することでパフォーマンス向上に寄与する。 IBMは,x360サーバにXeon MPを採用する。情報筋によるとXeon MPの第一弾は1.4GHz,1.5GHz,1.6GHzのラインアップ。 Xeon MPは,サーバ用のXeonファミリーの構成要素として,4CPU以上のサーバに向けたIntelのハイエンドチップになる。これに対してIntelが最近発表した2.2GHzのPrestoniaは,1CPUもしくは2CPUのサーバを対象としている。この種のサーバは一般に,より低価格でファイル保管などの日常的なタスクに使われる。DellはPrestoniaを新しいPowerEdge 4600サーバに採用する計画だ。 AMDとIntelは,正式発表前の製品についてはコメントできないとしている。 一方,2001年に出荷の遅れという災難に見舞われたTransmetaは,CeBITを,企業イメージ回復の場に使おうとしている。同社はTM5800ベースのいくつかのデザインも含め,中核的なCrusoeプロセッサ搭載ノートPCの展示を行う。TM5800は,実のところ昨年のCeBITで宣伝されたチップだが,その後に起きた出荷の遅れがTransmetaの業績に打撃を与えている。 CeBITでは例えば,Pacebladeが,Crusoeチップ(おそらくは新しいTM5800)を採用したタブレットスタイルのPCを発表する見込み。この製品「PaceBook」は12インチのタッチスクリーンとワイヤレスキーボードを備え,価格は2000ドル。 なおマザーボード,PCグラフィックスカード,チップセットのメーカーなど,他のPC関連メーカーも,CeBITに新製品を持ち込む。CeBITの会期は3月13〜20日。
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