CLIEをAVサーバのクライアントに──ソニー,実機によるデモを初公開

ソニーは,これまで語られてきたバイオのAVサーバ構想を初めて実機でデモンストレーションした。クライアントとして利用されたのは新しいCLIE NRシリーズだ。

【国内記事】 2002年3月29日更新

 昨日のレポートで予告された「本邦初公開の何か」とは「CLIEを使ったストリーミング音楽再生構想」の実機によるデモだった。

 ソニー モーバイルネットワークカンパニーの吉田雅信氏は講演の中で「音楽データが入っているバイオデスクトップでミュージックサーバとなるソフトを立ち上げておき,CLIEからBluetoothを通じてデータを一覧したり,再生操作したりできる」様子を実演した。クライアントとして使われたのはメモリースティック型BluetoothCardを装着したCLIE NRシリーズだった。

 講演では,音楽だけでなく映像なども扱うことで「バイオデスクトップをAVサーバに,CLIEをそのプレイヤーに」という構想も披露された。現段階では,このソリューションが実際に提供されるかどうかは未定となっており,音楽データのやりとりをBluetoothのどのプロファイルを使って実現するかなどは明かされていない。

 ストリーミング構想は,基調講演中,CLIEの紹介の一部として紹介されたものだが,バイオとCLIEとの間に新しい利用方法を提案する興味深いデモンストレーションだ。

 これまでソニーは,メモリースティックを使ったファイル転送や,Giga Pocketと連携したテレビ録画など,CLIEとバイオの関係をHotSyncだけの関係で終わらせない提案を行ってきている。今回のデモンストレーションは,両者の関係をサーバとクライアントの関係にすることで,データ同期以上のことができるのを示唆するものだ。

 音楽再生だけを考えれば「Bluetoothヘッドホンでも同じことができる」かもしれない(2月27日の記事参照)。しかし,CLIEをクライアントにすることで再生をコントロールしたり,歌詞などを眺めながら視聴することが実現する可能性もある。Bluetoothヘッドホンを使うよりも一歩先を行く使い方ができそうだ。

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[ITmedia]

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