J-フォンのパケット対応端末「J-K51」のスピーカーとカメラを試す

ケンウッド製「J-K51」は,ツインスピーカーによる音のよさがウリのパケット対応端末。注目のスピーカー機能とカメラの性能を試した。

【国内記事】 2002年4月2日更新

 ケンウッド製パケット通信対応機「J-K51」は,背面に備えられたツインスピーカーによるハイクオリティな音の再生と,撮影時にさまざまな効果をかけられるカメラ機能がユニークな端末。カメラは連写機能にも対応し,アニメーション作成も容易に行える

12種類の効果を撮影時にかけられるユニークなカメラ機能

 J-K51のカメラは,J-SH51のように31万画素ではないもののユニークな機能を備えている。PCの画像変換などでおなじみのフィルタ機能を使った撮影が可能なのだ。用意されるモードは,「白黒」「セピア」といったオーソドックスなものから「カラースケッチ」「宇宙人」,赤・青・緑の「カラーチェンジ」「ネガポジ反転」など12種類の効果が用意されている。

 カメラモード起動時に「サブメニュー」-「プレビューモード」を選択すると,効果の一覧が表示される。このなかから好きな効果を選ぶと撮影時のファインダー表示が効果のかかった状態になり,写真の効果を見ながら撮影できる。


用意される効果


効果をかけて撮影した画像。上段左から時計回りに「通常」「宇宙人」「カラーチェンジ(青)」「ネガポジ反転」「カラースケッチ」


ノーマルモードズームなしのJ-SH51(左)と,感度普通・明るさ0・JPEG画質優先のJ-K51(右)で撮影した画像。いずれもPCに転送したJPEG画像

 なお,J-SH51では撮影時に2段階のデジタルズームをかけられるが,J-K51ではプレビューモードから1段階のデジタルズームのみを選べる。撮影時に調整できるのは,「普通」「UP」の2段階の感度と,5段階の明るさの2つ。ほかには10秒のセルフタイマー機能が備えられている。


カメラモード時のインタフェース

 撮影した画像は「JPEG圧縮優先」「JPEG画質優先」「PNG256色」の3種類から保存方法を選ぶことができる。「JPEG画質優先」を選んだ場合,撮影する画像にもよるが5Kバイトを超えてしまうことがあるため注意が必要。パケット非対応の写メール端末に送る場合,5Kバイトを超えるサイズの写真は送信できないからだ。


画像の保存は3つのモードから選択

 写真を彩るフレームは,「星」「花」「水族館」「スペースカプセル」など16種類が用意され,撮影後に写真に適用できる。フィルタのように撮影時に表示されないのは残念だ。

 また,フレームを付けると画像サイズが大きくなり,写メールで送信可能な5Kバイトをオーバーしてしまう場合もあるのは要注意。容量が大きくなってしまった時は保存時に「JPEG圧縮優先」を選択すれば,画像のクオリティは下がるが,ほぼ送信できるサイズに収まるようだ。


効果とフレームの組み合わせで刺激的な画像も


添付する画像サイズが送信範囲を超えている場合,下のゲージが赤くなり送信の選択ができなくなる

 また,連写機能のサポートもJ-K51の大きな特徴。カメラモードで「連写」を選択してシャッターを押すと3秒間で6枚を連写できる。アニメーション作成の際などに便利な機能だ。

 内蔵カメラでは最大5秒のムービー撮影にも対応,ムービー写メールで送ることができる。ムービー撮影時は明るさ調整とセルフタイマーが利用でき,効果を反映させることはできない。撮影後のムービーも同様だ。

ステレオによる音の再生は,着メロやゲームで威力を発揮

 J-フォンのパケット対応端末はすべて40和音対応だが,J-K51は少々位置づけが異なる。唯一,ステレオツインスピーカーを搭載しているのだ。臨場感のある音の再生を実現しており,着メロが単なる着信音でなく,聞くためのものとして普及している中,注目の機能だ。

 背面に装備されている7色の発光色のツインイルミネーションも,着信メロディのリズムに合わせて点滅するなど,音と連動した機能も装備されている。


J-K51。背面にツインイルミネーションとツインスピーカーが搭載されている


イルミネーションの両脇にスピーカーが付いている

 40和音の着メロをJ-SH51とJ-K51で聞き比べてみると,楽曲によってはJ-SH51がくぐもったような音であるのに対し,J-K51はクリアではっきりと聞こえる。大音量に設定しても音が割れることもなく,ちょっとした簡易音楽再生マシンとして利用できそうだ。音量も大きく,J-SH51では40和音着メロの場合,最大音量に設定しても曲によっては着信音を聞き逃してしまうこともあったが,J-K51ではそのような心配は無用と思われる。

 また,近接した2つのスピーカーで高音質3D効果音を実現するダイマジックの仮想音源創成技術「DVX」により,立体感のある3D効果音も再生可能。この技術に対応した効果音が3曲端末内に内蔵されている。再生してみると,コンポでステレオ再生された楽曲を聞いているように,音が左から右へ頭の中を通るような感覚で再生される。小さな携帯電話のスピーカーでこのような機能を備えているのは立派だ。

 J-K51には,ツインスピーカーを活かす4つの音楽ゲームを楽しめるJavaアプリ「SoundPlayer」が内蔵されるなど,ゲームでも音質のよさが生きる。ほかにも音にこだわるJ-K51にはモノラルの曲をワイドステレオに変換し,擬似的にステレオ効果で再生可能な「オートワイドステレオ機能」や,ダウンロードした曲のL/Rの設定や音の入れ替え,パートの音量変更を行う「スカイメロディアレンジ機能」が用意されるなど,音をフィーチャーした機能の多さが特徴だ。


左がJ-SH51の液晶,右がJ-K51の液晶

 J-K51の液晶は4096色のTFD液晶で,J-SH51の6万5536色のTFT液晶に比べると暗い感じは否めない。またカメラも効果がかけられたり,連写に対応している点は面白いが,やはり画質の面では好みが分かれそうだ。しかし,ツインスピーカーの威力は絶大で,音にこだわるユーザーにはイチオシの品質を誇る。現行のJ-フォン端末の中で“聞くためのケータイ”としてはベストの選択になりそうだ。

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[後藤祥子,ITmedia]

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