東芝,Bluetoothハードディスクを出展──Bluetooth Expo 2002東芝は,幕張メッセにて開催中のBluetooth Expo 2002にBluetoothハードディスクを参考出展した。Bluetooth対応PCやPDAとの間でワイヤレスによるデータのやりとりが行える。
東芝は,4月17日より幕張メッセにて開催されているBluetooth Expo 2002にてBluetooth HDDを参考出展した。今秋の製品化を目指し,仕様を固めていく予定だという。 試作機のBluetoothハードディスクは,1.8型の5GバイトハードディスクにBluetooth 1.1準拠のチップとリチウムイオン充電池が内蔵されたもの。バッテリー残量や通信状態を表示させるモノクロの小型ディスプレイが備えられ,プロファイルはFile Transfer Profile(1月22日の記事参照)をサポートしている。
製品化にあたっては,「有線・無線のどちらでも利用できるよう,USB機能も搭載する」と東芝デジタルメディアネットワーク社ストレージデバイス事業部の近江隆夫氏は話す。価格は通常の1.8型5GバイトHDDプラス2万円ぐらいになる見込み。 試作機段階でのデータ転送速度は60Kbpsから80Kbps程度。「製品化の段階では300Kbpsの転送速度を実現する」(近江氏) バッテリーは,待ち受け時で200時間,フルデータ転送時で6時間の駆動が可能。フル充電までの時間は2〜3時間程度となっている。 ケーブル接続のHDDに対するアドバンテージとして東芝は,ハードディスクを鞄やポケットの中に入れたままワイヤレスでPCやPDAとのデータのやりとりが行えることと,ポートをふさがずに利用できるため,ポートが少ないPCでも効率よく使えることなどを挙げた。「Pocket PCで使う場合にも,Bluetoothは消費電力が小さいのでバッテリー消費をさほど気にせず使える。内蔵メモリも少ないので,5Gバイトのディスクが使えるのはメリットになる」(近江氏) 今秋の発売時にはPCやPDAとのデータのやりとりがメインの用途となるが,将来的には音楽再生機能を備えたBluetoothヘッドセットやMPEG-4カメラ,プロジェクターや携帯電話などとワイヤレスで連携させることを目指しているというという。
マルチメディアなどの新しい機能に対応させる場合,追加のプロファイルが必要になる可能性もあるが,このBluetoothハードディスクにはプロファイルを追加する仕組みを入れることも検討中だと近江氏は言う。「接続先の機器に独自ソフトを実装することで対応できる部分もあるが,プロファイルの追加も考えている」(近江氏) 今回展示された試作機は,かなり初期の段階のバージョン。同時に展示されていたモックアップはクレードルに置いて充電する形になっていたが,最終形となる仕組みや仕様については慎重に詰めていくという。「今回の展示で意見を吸い上げ,ユーザーのニーズに合った製品として完成させたい」(近江氏)
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