“テレビを外に持ち出せる”新バイオC1ファーストインプレッション新バイオC1には,なんとテレビの録画/再生機能が搭載された。デスクトップPCではお馴染みとなりつつある機能だが,C1では録画した映像を外に持ち出して見ることさえ可能だ。
新しいバイオC1「PCG-C1MSX」が発表された。初代機からカメラを内蔵するなど,“ただのミニノートではない”ところをアピールしてきたバイオC1だが,この新C1はまさに“モバイルAV機能を極めた”ともいえるもの。 スペック的には,前モデルに比べてCPUクロックが867MHzに上がり,搭載メモリも256Mバイトに増えた。HDDも40Gバイトに増量されている(前モデルは2001年10月の記事参照)。 しかし最大の特徴は,やはりテレビを録画できる「GigaPocket LE」とチューナーの搭載だろう。そのほかの「内蔵カメラ」や「Bluetooth」などについては,前モデルのインプレッションを参照してほしい。ここでは,“外で見るテレビ”機能の使い勝手をチェックしていく。
MPEG-2 8Mbpsに対応新バイオC1には,ソニーのデスクトップPCのテレビ録画ソフトとして有名な「GigaPocket」の機能限定版「GigaPocket LE」が搭載されている。 簡単にいってしまえば,GigaPocketはPCのHDDを使ったビデオデッキ。インターネット上の番組表から録画予約も可能で,設定をして放っておけば,勝手に番組を録画してくれる。 録った映像は,C1内蔵のハードウェアMPEG-2エンコーダによって圧縮され,MPEG-2形式でHDDに保存される。ここが映像をソフトウェアで圧縮する「バイオW」とは異なる部分で,新C1ではデスクトップバイオと同等のクオリティで映像を記録できる。
最大録画時間は,20Gバイトの空きがあるDドライブに保存した場合に,標準時で11時間。高画質では約半分となる。録画映像は独自フォーマットで保存されるが,MPEG-2への書き出しも可能。またMPEG-1にソフトウェア変換する機能もある。 ただし,長時間録画した映像をMPEG-1に変換すると,長い時間がかかるのには注意が必要だ。テストの結果では,15秒の映像(標準モード)を変換するのに35秒かかっている。MPEG-1へ変換するとファイルサイズが半分以下(標準モード比)になるため,保存には適しているが,この変換時間は厳しい。デスクトップバイオのGigaPocketのように,MPEG-1での録画機能もほしいところだ ハードウェアエンコーダの恩恵はほかにもある。バイオC1のCPUは,クロックが上がったとはいえCrusoe。動画を録画するとなると,その負荷が気になるところだが,録画時のCPU負荷は50パーセント程度に抑えられている。 録画した映像の再生はCPUが行うが,そちらの負荷も50%程度だ。つまり,録画しながらの再生──スリップ再生などを行っても,負荷はちょうど100%程度で,録画および再生のコマ落ち,音飛びなどは起こらなかった。逆に言えば,その間はほかのPCとしての操作は何もできないと思ったほうがいい。
録画した映像を見るときは,前モデルから高解像度化されたワイド液晶にうまく収まるのもうれしい。画面のちょうど半分を再生画面が占め,もう半分が空く。 また,ワイド液晶用にズームして再生する機能も持っている。映像の上下が多少切れるが,8.9インチの画面全体で見る映像はなかなか迫力がある。ほかのミニノートに比べて,バイオC1のステレオスピーカーがよくできていることも実感できる。最大音量で録画したテレビ映像を再生しても音割れすることなく,きれいに聞こえる。
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