電子ブックの2大勢力が新ソフトウェアを展示──東京国際ブックフェア2002電子ブック業界をリードする2大勢力,ボイジャーとドコモ+シャープ陣営。東京国際ブックフェアで,それぞれ新しい電子ブック向けソフトウェアを初披露した。
PDA向け電子ブックマーケットは,電子ブックの元になるソースのフォーマットによって大きく2つの流れがある。TTXフォーマットを推進するボイジャーと,XMDFを推進するNTTドコモ+シャープ陣営だ。 両陣営は,東京国際ブックフェア2002にブースを出展,いずれも初披露となるソフトウェアを公開した。
ブンコビューアのPocket PC版,Palmデバイス版を公開ドコモ+シャープ陣営はドコモのブースにて,両社が共同開発を進めているPDA向け電子ブックビューワ「ブンコビューア」のWindows CE版,Pocket PC版,Palmデバイス版を初披露した。 公開されたのは,ザウルス向けに現在提供されているブンコビューアのバージョンアップ版。ザウルス以外のプラットフォームに対応したほか,音声の再生,Motion JPEGの動画,テロップ機能,特定文字のマスク機能,ハイパーリンク機能をサポートする。 SDカードやメモリースティックなどの外部メモリからのデータ読み込みも可能。「デバイスの内部メモリを圧迫することなくデータを利用できる」(ドコモ説明員) Pocket PC版,ザウルス版,Pocket PC版は,ドコモが実施する電子ブックサービスのトライアル(3月15日の記事参照)が開始される5月中旬には公開される予定だ。
Palmデバイス対応のブンコビューアは,少し遅れて6月初旬の提供となるという。「現段階のPalmデバイス版ブンコビューアは,Pocket PCなどに比べてデータの展開速度が遅い。公開までに速度を上げることが課題」(ドコモ説明員)
なお,Palmデバイス版では,音声再生機能はサポートされないという。
ボイジャーは,Palmデバイス向けデータコンバータを披露ボイジャーは,Pocket PC向けT-TimeデータをPalmデバイス向け電子ブックリーダ「PooK」用に変換するソフトウェア「T-Break」を披露した。 ブースでは,Pocket PC向け書籍データをWindowsマシンで変換,同じ書籍のデータをPocket PCとPalmデバイス上で表示させるデモを行っている。 Palmデバイス用に変換されたデータをPooK上で閲覧すると,画面上に小さく表示された画像を長押しで拡大するなどの操作が可能だという。
T-Breakのリリースは「5月にWindows版を公開予定。Macintosh版はその後早い時期にリリースできる」とボイジャー広報は話す。
Pocket PCのデータをPalmにコンバートすると,ほぼ同じ表示が実現するが,複雑な回り込みや,同一文章内でアクセントとして使われているような,大きさの違う文字の変換には,現段階では対応していないという。「公開までに可能な限り対応する」(ボイジャーの北村礼明取締役)。 T-Timeの今後のバージョンアップは,「まずPC版をバージョンアップする」(北村氏)。PDA版のバージョンアップも予定しているが,派手なマルチメディア機能の搭載よりは,本としての読みやすさを追求するという方針だという。
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