Javaアプリ事始め 第7回:
3Dグラフィックスしよう(1/2)

本連載では,J-フォンのパケット通信対応51シリーズのJavaアプリプログラミングを解説。今回は,3Dグラフィックスを動かしてみる。(毎週金曜日更新)

【国内記事】 2002年4月19日更新

3Dグラフィックスとは?

 3Dグラフィックスとは,簡単にいえば3次元空間上への描画のことです。3Dグラフィックスは単なる平面(2D)に描画していた方法とは基本的に考え方が異なります。2DグラフィックスではX方向とY方向だけを考えていればよかったのですが,さらにZ方向(奥行き)の概念が追加されます。その結果,立体的な描画が可能になります。

 3Dグラフィックスを実現する概念として,ポリゴンがあります。ポリゴンは複数の頂点で構成され,ポリゴンを組み合わせたものをモデルと呼びます。よく3Dグラフィックスで使われている立体的なキャラクタは,実は多角形を組み合わせたモデルです。このモデルに対して,回転や移動や拡大縮小などの操作をしていくことで,3Dグラフィックスの多彩な表現が可能になります。

Javaアプリの3Dグラフィックス機能

 Javaアプリでは,この3Dグラフィックスを実現するためのクラスとメソッド群が用意されています。主な機能を順番に解説していきます。

  • モデルの表示

 3Dグラフィックスの基本はモデルデータの表示です。モデルデータの表示の際にこれから解説するいろいろな設定が可能です。

  • アクションの設定

 アクションとはモデルへの一定の動きの指定のことで,アクションデータを用意することでモデルは決まった動作をします。

  • 光源の設定

 光源を設定することで,モデルに対してある方向から光を当てることができます。光源は向きや強さを指定することができます。光源といってもJavaアプリで使用できるのは平行光源(日の光のような無限遠のもの)です。

  • シェーディングの設定

 シェーディングとは,簡単にいえば各点の色を決めていくことです。Javaアプリでは2つのシェーディングのモードがあります。1つは一般的なシェーディング,もう1つはその結果がセルアニメーションのようなタッチになるトゥーンシェーディングです。

  • 環境マッピング

 環境マッピングとは,いわゆる映り込みのことです。車が周りの光を映し込んでいるような表現が可能です。

  • 半透明化

 半透明化とは,モデルを透けたように見せることです。背景を残しながらモデルを表示するときに有効です。

  • テクスチャの貼り付け

 モデルにはテクスチャを貼り付けることができます。テクスチャは画像で用意し,貼り付けた結果,1つの物体のように見せることができます。

  • 視点の設定

 視点を変えることによって,モデルを任意の視点から見た状態を表示することができます。

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