Mobile:NEWS 2002年5月10日 03:21 PM 更新

KDDI、2003年4月よりCDMA2000 1xEV‐DOの試験サービスを開始

KDDIは2GHz帯をデータ通信専用に使う意向を明らかにした。最大2.4Mbpsのデータ通信速度を持つ1xEV-DOを用いる。音声通信については、引き続き800MHz帯を用いていく。

 KDDI、沖縄セルラーは、第3世代移動通信システムとして、最大2.4Mbpsの高速データ伝送方式「CDMA2000 1xEV‐DO」を導入、2003年4月から関東地区で試験サービスを行うと発表した。試験サービス後、2003年10月より関東地区で本サービスを提供する。2004年3月には、中部、関西地区にエリアを拡大する。

 CDMA2000 1xEV-DO方式は、最大2.4Mbps、平均500K〜600Kbpsの伝送速度を実現する高速データ専用無線方式で、電話とデータ兼用のcdmaOneやCDMA2000 1xとは異なるシステム設計思想に基づいた高速のベストエフォート型データ専用システム(2001年7月の記事参照)。国際的に開発が進められており、(国際電気通信連合(ITU)において、2001年11月にIMT-2000の一方式として新たに登録された。

 KDDIでは、モニターに限定した試験サービスを通じて、多様な利用環境のもとでシステムや端末の最適化を図り、提供サービスに対する具体的なユーザニーズを把握した上で本格サービスに望む方針。モニター規模、試験時の料金設定など詳細は未定。

 今回2GHz帯の利用については「音声端末のイメージではない。あくまで中心はデータ」(KDDI)。逆に、現行のCDMA2000 1xを導入している800MHz帯でも、「2003年度中に1x EV-DOを導入できるよう検討している」(KDDI)。

 2GHz帯は1x EV-DOを用いたデータ通信専用、800MHz帯では音声を扱うと共にEZwebなどの利用に向けて1x EV-DOの採用を検討している状況だ。

 なお、バックボーンなどの詳細も明らかにされていない。



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関連リンク
▼ ニュースリリース
▼ KDDI

[斎藤健二&後藤祥子, ITmedia]

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