Mobile:NEWS 2002年5月27日 07:04 PM 更新

カタログには載っていない、F504i情報(1/3)

独特のデザインやハードウェアが目を引く「F504i」だが、そのソフトウェアはどう進化したのだろうか。ユーザーインタフェースからアドレス帳、着信音などの細かな設定、かな漢字変換、スケジュールやアラームまで、カタログを見ただけでは載っていないF504iの詳細をお届けする

 背面鏡面仕上げ、有機ELを使ったサブディスプレイなど、デザインや独特なハード仕様が魅力の「F504i」だが(5月24日の記事参照)、ソフトウェアも着実な進化を遂げている。なお、F504iの重要な強化機能の1つ、メールの振り分けについては「F504iは“迷惑メール対応”──豪華なメール振り分け」の記事を参照してほしい。

練り込まれたダイヤルキー

 F504iのダイヤルキーは、操作性がよく練り込まれている。折りたたみ型端末の1つの理想型とでもいえるだろう。上下左右が分割された十字キーのほかに、4つのソフトキーを備える。待ち受けアプリの「活性化ボタン」(5月21日の記事参照)を兼ねたクリアキーは、発話キーと終話キーの間に配置。決定ボタンは、待ち受け時にはiモードメニューを表示する機能を持っている。


キー短押し長押し
Aメインメニュー表示背面キーロック
B電話帳検索新規アドレス入力
Ciアプリリスト表示設定したiアプリ起動
D受信メール表示新規メール作成
E着信履歴表示プライバシーモード起動
Fリダイヤル表示
Gセレクトメニュー(6-0)表示
Hセレクトメニュー(1-5)表示伝言メモ起動

 メインメニューは、従来通りのラウンドメニューだが、1〜8のダイヤルボタンでショートカットが可能になった。また待ち受け時に左右キーを押すと、いわゆるショートカットキーである「セレクトメニュー」が表示される。アラームの設定や、着信音、待ち受け画面単語登録など、頻繁に変更する項目が並べられている。もちろん、自分でカスタマイズすることも可能だ。


メインメニューであるラウンドメニュー(左)と、デフォルトのセレクトキー。セレクトキーに登録したメニューは、数字キーの長押しでも起動できる

 着信履歴とリダイヤルがそれぞれワンボタンで閲覧できるのも評価したい。ただし表示は1画面に1番号であり、一覧性が著しく低い。最近では三洋電機製端末やソニーエリクソン製端末など、単なるリダイヤルだけでなく頻度情報に基づいたリストを表示する機種も増えている。通常電話をかける範囲であれば、30件のリダイヤル記録があればほぼ間に合うだけに、もう少々の工夫を期待したい。

 iアプリボタンとメールボタンは、押してから表示までコンマ5秒ほどのタイムラグがある。実用上問題はないが、少々気になる。特に電話機のPIM的機能をiアプリでまかなうという思想のF504iでは(2001年8月の記事参照)、iアプリへのアクセス性は重要だからだ。最大100件保存可能なiアプリはフォルダ分けも可能になった。また、スクロールボタンによる画面送りもできるようになり、iアプリへのアクセス性は非常に向上している。

 iアプリボタンとメールボタンは、Webやメールの閲覧時にはページ送りの機能を持つ。F504iではさまざまな場面でページ送りが可能になっており、F503iSで不満だった部分が解消されている。

 また従来通り、背面ボタンを長押しすることで「メールのセンター問い合わせ」を行うことができる。


左はiアプリの一覧画面。待ち受けアプリとして設定できるものは、右に携帯のアイコンが付く。指のアイコンが付いているのは、ワンタッチアクセスを登録したもの。メールは機能強化されたものの、6行しか表示されない。一覧画面は、題名を表示するか送信元アドレスを表示するか、右上の「切替」キーで簡単に切り替えることができる

2ボタンで各機能にアクセス

 富士通製端末は、1−0のダイヤルボタンを各機能起動に活用している点も面白い。ダイヤルボタンを1つ押したあと発話ボタンを押して電話をかける、いわゆる短縮ダイヤル機能は多くの端末が搭載しているが、F504iでは各機能で短縮操作が可能だ。

 たとえば、1を押してからメールボタンを押すと「ツータッチメール」といって、登録してあるメールアドレス宛にメールが作成できる。この“ツータッチ”機能はWebブラウズでも可能だ。Bookmarkに番号を設定しておくと、例えば0を押してiモードキーを押すことでそのサイトにダイレクトに接続できる。数字キーを押してからメニューボタンを押すと、分単位の簡易タイマーを動作させられるのも何かと便利に使える機能だ。

 残念なのは、iアプリにはツータッチ機能が搭載されていないこと。iアプリボタンの長押しで特定のアプリが起動するワンタッチ起動は設定できるのだが、ユーティリティ系ソフトも多いF504iでは、iアプリのツータッチ機能が搭載されればより強力になるだろう。

 最近の携帯電話では、電話をかけるときには電話帳を使ったり発着信履歴を見ることが多い。PIM的な機能の向上と反比例して、数字キーを使って直接電話番号を入力して電話する機会は減っている。にも関わらず、「待ち受け時の数字キーはあくまで電話番号入力」の機能しか持っていない携帯が多い。今後はますますWebやメール、アプリの重要性が増していく。「メニューを開き、上下キーでリストを見て決定キーで起動」。これしかアクセス方法がない端末は、使い勝手の面で工夫が足りないのではないだろうか。ツータッチ機能を豊富に搭載したF504iは、携帯が単なる電話機でない時代として優れたインタフェースを持っているといえるだろう。

[九条誠二, ITmedia]

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