Mobile:NEWS 2002年5月27日 07:32 PM 更新

NEC、携帯機器向けにMPEG-4対応DSPコアを開発


 NECは5月27日、MPEG-4エンコード/デコード機能を備えた携帯機器向けDSPコア「SPXK5」を開発したと発表した。本年度下期から同コアを採用した製品のサンプル出荷を開始する。

 複数命令を同時実行できる4並列VLIW(Very Long Instruction Word:超長命令語)/デュアルMAC(乗累算器)アーキテクチャと、ビデオ信号処理に適した命令セットを採用。処理速度を従来比約3倍に高め、携帯機器向けDSPとしては最高レベルの1000MIPS(250MHz動作時)を実現。640×480ピクセルサイズのMPEG-4エンコード/デコードに携帯機器向けDSPとして初めて対応した。

 また低電圧化技術を採用して0.9ボルト動作に対応、0.05ミリワット/MIPSの低消費電力を実現した。CIFサイズ/毎秒15フレームのMPEG-4ビデオコーデックをアクセラレータ無しで105MHz/21ミリワットで可能という。

 同コアにメモリを内蔵した上で拡張性を高めた基本コアを使った第1弾製品を本年度下期にサンプル出荷する。MP3やG.729音声コーデックなど各種フォーマット用ミドルウェアを順次リリースするほか、2003年度には同コアを使用した0.095μメートルプロセス製品の開発を完了させる。

 2003年リリース予定の「SPXK6」で2000〜3200MIPSに、2004年予定の「SPXK7」では2880〜4800MIPSに処理速度を引き上げる計画。

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